貧乏くさいですが一回淹れたドリップコーヒーの粉末をもう一回使って淹れてみたら味のしないほんのりスモーキーフレーバーのお湯ができました。意外と悪くないので気が向いたら今後もやってみたいと思います。
前記事でもサラっと触れた内容です。
やってるのかやってないのかわからない酒屋さんを外から覗いていると招き入れられてもう要らないからよかったら引き取ってくれとのことでサントリーリザーブのグラスとか卓上ガスライターとかのノベルティを大量に譲ってもらいました。(写真撮り忘れ)
やはり「ジャパニーズウイスキー狩り」に遭ったようで、かつては響やらもあったけれど全部買い尽くされた、と店主のおばちゃんが話してくれました。
モノを貰っておいてなにも買わずに帰るのはなんか申し訳ないのでキャッシャーの後ろの棚に置いてある「ホワイトホースエクストラファイン(特級)」を買いました。値札は3,800円と書いてあったのですが2,000円にまけてくれた上に今や日本でほとんど手に入らない「シーグラムエクストラドライジン」までタダで付けてくれました。
さて、前置きが長くなりましたが期せずして特級のエクストラファインが手に入ったのでそれの紹介をしていきます。
ホワイトホース エクストラファイン(特級)
WHITE HORSE EXTRA FINE
流通時期:1988年~1989年*1
内容量:750ml
アルコール度数:43%
ブレンデッド・スコッチ・ウイスキー
流通時期については”このモデルに関しては”という注釈をつけましたが短期間でちょこまかとラベルの変遷があったらしく、
1980年代後期の発売当初 :ラベル下部の「ウイスキー 特級」+通関コード
1988年ごろ :「ウイスキー 特級」のみ(これ)
等級廃止以降(1989年~):ラベルチェンジ(以前紹介したやつ)
その後、1990年代前半あたりに「ホワイトホース12年エクストラファイン」になるらしいです。
裏ラベル。
永年、飲み継がれ、もっとも愛されてきた英国の名酒ホワイトホースが、さらにコクのあるモルトをブレンドした「ホワイトホース エクストラ ファイン」をおくります。このウィスキーは、従来のホワイトホースの優れた特長をベースに、熟練のブレンダーが磨きぬいたホワイトホース家のもうひとつの誇りです。その豊醇な香りと深みをました味わいは、贈りものやおもてなしなど・・・特別な機会にふさわしい酒格に満ちています。
以前の記事でも紹介したように「エクストラファイン」はホワイトホースのキーモルトである「ラガヴーリン」、「クライゲラヒ」、「グレンエルギン」の3つのうち、「グレンエルギン」の比率を高めている。これの一個あとのラベルだと名指しで「グレンエルギン」がキーモルトだと明記してあるのだがこの時代のラベルには名前が出てこない。
どうでもいいですが、「豊醇」という言葉は芳醇(香りが高く味がよいさま)でもなく豊潤(豊かでうるおいのあるさま)でもないので造語なのでしょうが、この「豊醇」という造語は近代において文学や飲食の場面で割と出てくる単語らしいです。
ちなみに参考までに過去記事でも紹介したこれの一個あとのラベルも載せておきます。
間違い探しが得意な読者の方ならすでにお気づきかもしれませんし、わりかし有名な話なので知ってる人は知っているのですが、時代を経るごとにホワイトホースの象徴である白馬がどんどん小さくなっていっています。
左から
エクストラファイン(特級)
エクストラファイン
ローガンデラックス
ホワイトホース12年(現行)
特級時代のものから比べると、最も右の現行12年なんて10分の1くらいのサイズまで縮んでいます。
あとどの白馬も同じイラストじゃなくてそれぞれ微妙に違う。白馬ならなんでもいいだろ精神なのだろうか、奔放さすら感じてしまう。。。
・・・厳密に言うとローガンはローガンなのでホワイトホースに並べるのは失礼なんですが時代考証的に並べました。
ちなみに国内販売量ナンバーワンスコッチがホワイトホースなのですが、いつからナンバーワンなんでしょうね?昔から日本市場限定ものを出してきた歴史があるのでそれなりに日本とホワイトホースの付き合いも長く深いものなのかと推測します。(現行の12年も日本市場限定らしいので)
・関連記事
等級廃止後のエクストラファインについて
ローガンについて
これ以降は愚痴みたいなものなので読まなくていいです。
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それにしても近年の「ジャパニーズウイスキー狩り」がよっぽど堪えているのか、他に訪れた小さな酒屋さんではウイスキー棚を見てるだけで「ウイスキーは無いよ!!!!!無い無い!!!!!!!!」とどやされました。正直いって確かに目当てはレアなボトルなので”無い”というのはあながち間違いではないのですが、棚の一番上にはサントリーローヤルの干支陶器ボトルがあったのでそれには興味があった。が、売り物かどうか尋ねる雰囲気ですらなかったので適当なものを買って退散しました。
国内外問わない人が小さな酒屋にすら押し寄せ「ジャパニーズ!ジャパニーズ!」とウイスキーを求めてきて辟易としているのかな、そんな印象を受けました。
やはり今の時代、若者がウイスキーを見ているとやはり転売屋に見えてしまうのでしょうか。そういう面では実店舗を回るのは得策とは言えないとすら思えてしまいます。まぁ一見の者がウイスキー目当てで来店したのは間違いないのでそういう突っ返し方をされても仕方のないことだとは思いますがなんというかやりきれない思いで一杯でした。
もちろんすべての店舗でそういう扱いかと言われればそうでなく、冒頭で述べたように珍しい来客を喜んでくれるお店もあるのは確かです。綺麗ごとを言うつもりはありませんが、人と人との出会い、繋がりというのもやはり大事なことだなぁと実感しました。(きっかけはどうあれ…)
ただ、このウイスキーバブルが小さな酒屋のウイスキーを荒らしまわった結果、店主の心まで荒らしてしまっている(こともある)という現状を知り、なんだか割り切れない思いです。
*1:このモデルに関しては