近所の酒屋さんでいつも売れ残ってた響ブレンダーズチョイスが全部(4本くらい)買い占められていました。
まさか・・・
今回はこないだの山崎NAにミズナラスティックを漬けた記事の解決編と合わせての合併号です。ナンバリングはかさ増しせずに1カウントでいきます。
山崎NA
THE YAMAZAKI
蒸留所名:山崎蒸留所(サントリー)
内容量:180ml(ベビーボトル)
アルコール度数:43%
購入時価格:1,100円(税込み)
- ・公式評(サントリー公式)
- ・色の差
- ・ストレートで飲んでみる(通常版)
- ・ストレートで飲んでみる(ミズナラ版)
- ・ロックで飲んでみる(通常版)
- ・ロックで飲んでみる(ミズナラ版)
- ・ハイボールで飲んでみる(通常版)
- ・ハイボールで飲んでみる(ミズナラ版)
- ・総評
- ・所感
- ・制作過程
- ・次回
- ・前回
言わずと知れたジャパニーズウイスキーの代表格。
NAとはノンエイジのことで年数表記無しを意味します。
ラベルに書いてあるのは山崎蒸留所の開設年の1923年ですね。
今回紹介するノンエイジ版は2012年に発売され現在に至ります。
山崎の現行品はNA、12年、18年、25年の4種です。
ほか、過去には10年があったり限定品がちらほらとありました。
LIMITED EDITION2021が記憶に新しいですね。
現在はジャパニーズウイスキーの人気と転のバイヤーによってNAすら入手困難な状況にあります。
ベビーボトルについてはコンビニにたまに入荷しているのでこれならば入手難度は割かし低めです。フルボトルはなかなか定価では手に入りませんね。
いたるところで散々語り尽くされた話でしょうが、「崎」の字の右側が「寿」の意匠になっています。
サントリーの前身である「寿屋」の名前から取ったものです。
ちなみに、NAはミズナラ樽原酒とワイン樽原酒がメインだそうです。
スクリューキャップです。
現行品でコルク栓なのはローヤルと響くらいです。
・公式評(サントリー公式)
やわらかく華やかな香りに潜むイチゴのような香りはワイン樽熟成モルト原酒がもたらし、甘く煌めくような、なめらかな広がりはミズナラ樽熟成モルト原酒が加わることによって生まれる。
色 :赤みがかった明るい琥珀色
香り:苺、さくらんぼ
味 :蜂蜜、なめらかな口あたり、広がりを感じる甘み
余韻:甘いバニラ、シナモン、綺麗で心地よい余韻
https://www.suntory.co.jp/whisky/yamazaki/product/
ここでもう一度冒頭の写真を確認しましょう。
2月8日にミズナラスティックを投入し、4月27日にテイスティング記事を上げています。
さらにそれから2か月…だいたい5か月漬けているとこれくらい色の差が出てきます。
途中で一度飲んでいるのでソレラシステムよろしく少し継ぎ足していますが…
今回はこれらを本レビューの形式(ストレート、ロック、ハイボール)で飲み比べていきます。
・色の差
左が通常版、右がミズナラ版です。
普段使っているグレンケアンを1つしかもっておらずブランデーグラスと一緒に撮っているので高さが合っていませんが勘弁してください。
まぁ~明らかに色が違いますね。
右はバーボンか?ってくらい色が濃いです。
・ストレートで飲んでみる(通常版)
色 :鮮やかなゴールド。
香り:フルーティな果実香。
追って奥からウッディな香り。ややアルコールの刺激がある。
味 :強烈にパインやマンゴーなどの南国果実が感じられる。
さらに余韻にも南国果実感が残る。下の奥にビター感が少し残る。
・ストレートで飲んでみる(ミズナラ版)
色 :深い琥珀色
香り:濃いドライフルーツの香り。オリエンタルな甘い樽香。
通常版よりアルコールの刺激が抑えられている。
味 :通常版で感じたほどの果実感はなくかすかなもの。
ウッディな樽香が主張してきて終始それに支配されている。
・ロックで飲んでみる(通常版)
香り:甘い香りが強くなり主体となる。はちみつ。
味 :トロっとした甘みのすぐに渋みが主張してくる。
タンニンっぽい渋みも増し長くなが~く続く。
・ロックで飲んでみる(ミズナラ版)
香り:フルーツ的な甘い香りが強くなる。それのすぐそばにやはり樽感。
味 :一瞬の甘味が過ぎ樽香が支配する。
が、通常版よりかは渋さ地獄にはならない。
・ハイボールで飲んでみる(通常版)
味:山崎のよかったところがなんだか台無しな気分。
ロックであれだけ感じた渋みは感じない。
軽快なのは良いが甘みも消極的でこれといって特長がないのがさみしい。
飲みやすいといえばそうだけど単純に薄まっただけで伸びやかさは感じなかった。
濃い目に作ればよかったかもしれない…
グチグチ言うのもアレだが、写真の通りフロート(ソーダを注いだ後に上から静かにウイスキーを流し込んだ形)気味にハイボールを作っているのでこれで薄かったらどんだけ濃く入れればいいんだって感じではある…
・ハイボールで飲んでみる(ミズナラ版)
※異常に色が濃くなったけど分量は正常です。
味:通常版とはうって変わって炭酸の軽快さと樽感がぴったりマッチして非常にいい。
余韻にほのかな甘みが残りバランスが絶妙に取れている。良い。
・総評
・通常版
…あれ?山崎ってこんなんだっけ?というのが正直な感想だった。
ネガティブフレーバーが気になったけれど、これはワイン樽の影響なのか未熟さゆえのものなのか…
この原酒構成でもうちょっと熟成したバージョンも飲んでみたい気がする。
NAでもハイボールで美味しく飲ませるポテンシャルがある白州NAと比べると、山崎NAはどの飲み方でもやや力不足感が否めない。
それでもプレ値の価格は山崎NA>白州NAなのでそれだけ山崎のブランド力が高いということなのだろうか。
おススメはフルーティな香りを楽しめるストレート。
というかそれ以外はちょっとダメだった。
・ミズナラ版
通常版に足りないものを足してくれ、さらに加水で化ける。
ハイボールでの豹変ぶりが面白かったので水割りでもきっと美味しく飲めるだろうと思った。…が、ミズナラとは一体・・・な結果だった。
そもそもサントリーはいろんな原酒を作り分けていることで有名なのでNAをミズナラスティックで追熟させたとして現行ラインナップの何に近づくのか、ということはないわけだけど明らかに追熟によって未熟感は取れていると感じた。
ストレート、ロックではややしつこい樽感がハイボールになると化ける。
伸びるというより樽感が薄まってちょうどよくなったと言うべきかも。
なんにせよミズナラスティックを漬けすぎなのと、ミズナラという材木は最初はエッセンスが非常に出やすい特徴からのものだと思う。
それでも十分飲めるものになったあたり、山崎というウイスキーの懐の広さを感じた。
・所感
言いたいことはだいたい上で語り尽くした気がしますのよ。
ハイボールがまっ黄っ黄になったのが一番ビビり散らかしましたわよ。
色出すぎでしょう…?
・制作過程
・次回
・前回