なもなきアクアリウム

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【特集】ザ・フェイマスグラウス 現行編。

今回はブレンデッドスコッチウイスキーであるところの「ザ・フェイマスグラウス」に焦点を当てていきます。

 

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・概要

はじまりは1896年。

マシュー・グローグ&サン社の3代目であるマシュー・グローグ氏が「ザ・グラウスブランド」として世に売り出しました。グラウスというのはスコットランドの国鳥であるライチョウのことです。ラベルに描かれているライチョウのイラストはマシュー氏の娘さんがデザインしたとのこと。

 

名前の成り立ちとして広く知られているのは「あの有名なライチョウウイスキーをくれ!」と注文されているのを知ったマシュー氏が1905年に「ザ・フェイマスグラウス」に名前を変更したという話です。

マシュー・グローグ&サン社は現在はエドリントングループ傘下となりウイスキーを製造しています。

 

キーモルトマッカラン「ハイランドパーク」「タムデュー」グレンロセスなどと言われています。

さらにスコッチで定められている最低熟成期間の2倍以上の熟成(つまり6年以上)をしたモルト原酒しか使わず、ブレンドした原酒はスペインのシェリー酒製造社に10年間無償で貸し出していた樽にて1年の後熟を行い出来上がっています

 

また、最近リニューアルした「グレンタレット」もかつては使われていました。いまはグレンタレット蒸留所がエドリントングループから抜けているため使われていないそうです。(エドリントンから引き続き原酒の供給をお願いされたがシングルモルトの製造1本にしたいので断ったとのこと。)

 

 

・ラインナップ(現行)

以前のレビュー記事でも述べたように、正規の代理店が存在しないので供給が不安定なのもありスタンダード商品であるファイネストでさえしょっちゅう終売の噂が流れています。(、ということもありました。いまは落ち着いているようです)

 

・ザ・フェイマスグラウス ファイネスト

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本場スコットランドで30年以上人気ナンバーワンを誇るブレンデッドスコッチウイスキーのスタンダードボトル。

スタンダードでありながら凄まじい完成度なのでコスパで言えば随一。

 

甘口でバランスの取れた味わいで、加水でも崩れないことからロックやハイボールがオススメです。

レビュー記事を出しているのでもし興味があればこちらも。

asgsn.hatenablog.com

 

 

 

・ザ・フェイマスグラウス スモーキーブラック

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かつて存在した「ザ・ブラックグラウス」の後継ボトル。

「グレンタレット」の希少なピーテッド原酒が使われているらしいですがエドリントンからグレンタレットが抜けた今はどうなっているんだろうか…

 

ラベルにはクロライチョウが描かれています。ちなみに、クロライチョウのオスだけがこの青みがかった黒の体色をしていてメスが赤褐色の体色をしています。

リッチでスモーキーな味わいが特徴らしいです。

 

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ちなみに、裏ラベルはギザギザにカットされていて正面から見るとラベルの裏に印刷された山脈模様が透けて見えるようになっている芸コマなボトルです。

 

 

・ザ・フェイマスグラウス ウインターリザーブ

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2018年に誕生したブレンダーズエディション第2弾。(第1弾はスモーキーブラック)

シナモンやナツメグなどのスパイスを感じ、冬に飲んでほしいという製作者の気持ちを感じる一本らしいです。

 

ジンジャー的なスパイシーさを感じ、確かに寒い季節に飲むのに適したウイスキーです。

シリーズにしては珍しく、ロックが一番良さが出ると感じた。

asgsn.hatenablog.com

 

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例の如く山脈が透けて見える芸コマ仕様。

 

描かれているのはシロライチョウ・・・ではなく冬毛のライチョウです。ライチョウは年に3回、羽の色が変わり保護色の役割を果たしています。目の上が赤いのはオスの印。

じゃあファイネストのライチョウはなんなんだ、というとあちらはアカライチョウといってイギリスやアイルランドに生息している種類です。だからあちらでは赤いライチョウがスタンダードというわけですね。

 

 

・ザ・フェイマスグラウス バーボンカスク

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カスクシリーズ第1弾。

バーボン樽を含む、アメリカンオークの樽でフィニッシュしたもの。

 

バニラ、キャラメルを思わせる甘さの層を感じるのが特徴とのこと。

 

 

・ザ・フェイマスグラウス ルビーカスク

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カスクシリーズ第2弾。

ポートワインの樽でフィニッシュしたものです。

 

ポートワインとはなんぞや?というと、ワインの醸造過程でブランデーやアルコールを添加した酒精強化ワインのことです。

スペインのシェリポルトガル北部ポルト港のポートワインポルトガルマデイラ島のマデイラワインが世界三大酒精強化ワインと言われています。

 

加水にてフレッシュなフルーツの層が現れ飲んでいて楽しい一本。

ストレート→加水の変化を楽しむのがオススメ。

asgsn.hatenablog.com

 

体感ではありますが現行のなかではこれが一番品薄です。見つけたら買いが良し。

 

 

・ザ・フェイマスグラウス トーステッドカスク

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カスクシリーズ番外編。

樽の内側をトースト(焼き焦がした)新樽でフィニッシュしたもの。

樽の状況的にはバーボンに近いのかな?

 

軽めのオーク感、そしてバニラ感が特徴とのこと。

 

手にしている人が少ないのか、市場では結構見るものの飲んだ感想がほとんど出回っていない一本。それどころか海外公式でもこれだけハブられているというかわいそうなボトル。

・・・と思っていたんですがカスクシリーズでありながら免税店限定リリースらしく公式に載っていないのは恒常ラインナップではなかったからでした。

 

 

 

・ザ・フェイマスグラウス ワインカスク

 

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※入手できたので画像差し替えました。

恒常ラインナップでは第3弾のカスクシリーズ

日本でも輸入品が出回り始めました。

 

スペイン産の赤ワイン樽でフィニッシュしたもの。

 

フェイマスグラウスのシェリー感に加え、赤ワインを思わせるタンニン感がプラスされまさしくフルボディな味わい。

ハイボールのバランス感が絶妙

asgsn.hatenablog.com

 

・ザ・フェイマスグラウス16年 ダブルマチュアード・スペシャルエディション

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現行で手に入る唯一の年数表記もの。限定品と思われますが・・・

ダブルマチュアードの名前の通り、2段階熟成を施したことが特徴で・・・それ以上の情報がありません。

値段が値段なので開栓して飲んでいる人が少ないんでしょうか。

 

ファーストフィルのシェリー樽とバーボン樽の2段階熟成という情報までは拾えました。というか最近のものと思っていたら2019年にはすでに存在していたらしい。。。

 

 

・ザ・フェイマスグラウス ザ・ネイキッドグラウス

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フェイマスグラウスシリーズから脱退が決まっているボトル。

かつてはブレンデッドウイスキーで、フェイマスグラウスをさらに4年ほど熟成したものだったらしいのですが現在はグレーン原酒を使わないブレンデッドモルトウイスキーになっています。

 

その名の通り表ラベルがなく、ライチョウレリーフが施されているというオシャレなボトル。

 

長らく入手困難なボトルでしたが、今年に入ってやっとこさ市場に戻ってきたタイミングでまた買い占めが起こり再び高騰傾向にあるボトルです。

また、モデルチェンジにて名前からグラウスの名前が消え「ネイキッドモルトとして装い新たに売り出されることが決定しています。

asgsn.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

・・・というわけで手元に持っている現行で手に入る8本を紹介しました。

ほかにもブレンデッドグレーンウイスキー「ザ・スノーグラウス」とかがあるんですがどういうわけか持っていないので説明を省きました。

 

次回はかつて存在したラインナップを拾えるだけ拾って紹介していこうと思いますのでお楽しみに。

 

・次回

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