こんにちは。もう一度、こんにちは。
当ブログおなじみの睡眠障害トークですが、最近は就寝前に養命酒を飲んでいることもありおおよそ快眠です。
ところが先日、養命酒を飲まずに寝たところ「人口の砂漠を延々と歩き回る悪夢」を見たのでやはりそういう面でも養命酒は効き目があるのかなぁと効果を再認識している今日この頃です。
今回はこちら。
ポートシャーロット10年
PORTCHARLOTTE 10 AGED YEARS
蒸留所名:ブルックラディ蒸留所(アイラ)
内容量:700ml
アルコール度数:50%
購入時価格:5,300円くらい
だいぶ間が空きましたがカリラ12年に続いて「アイラモルトを飲もう」第2弾です。
ブルックラディ蒸留所のはじまりは1881年。
その道のりは険しく、不況、世界大戦などのあおりを受けオーナーの交代が続き、1994年には一旦閉鎖しています。
そして2001年に投資家グループによる蒸留所の買収ののち再稼働し、現在に至ります。
ブルックラディ蒸留所の話題で必ずと言っていいほど出てくるワードが「テロワール」。これは主にワインの世界で使われる用語で「風土、気候、土地の個性」などを指し、ウイスキーの世界にこのワードを持ち込んだのがブルックラディ蒸留所といいます。
アイラ島の大麦・水、アイラ島で製造、アイラ島で貯蔵・熟成、アイラ島でボトリング…ととにかく現地に根ざしたウイスキーづくりを目指しているそうです。
当蒸留所がリリースしているシリーズは
ノンピートのブルックラディ
ヘビリーピーテッドのポートシャーロット
スーパーヘビリーピーテッドのオクトモア
の3種です。
「ポートシャーロット」の誕生は2006年。
現行タイプであるポートシャーロット10年は2018年にリリースされています。
フェノール値は40ppm。
40~45ppmのラフロイグと34~38ppmのカリラ、ラガヴーリンの間くらい。
コルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
コルク部分が相当詰まっているのか、開栓にすさまじくパワーを要します。
ついでに栓を入れるときもパワーが要ります。
なんだか冗談に見えますが本気と書いてマジです。
・公式評(レミーコアントロージャパン ブランドサイトより)
ブランドの歴史上初となる年数表記をした定番ウイスキー「ポートシャーロット10年」はマルチヴィンテージ・キュヴェ「ポートシャーロット スコティッシュ・バーレイ」の後継者ともいうべき商品。エレガントさとバーベキューの煙のようなスモーキーさを見事に融合した、ポートシャーロットのフラッグシップ。
新しいグリーンのガラスボトルは伝統的なヘビリー・ピーテッドのアイラウイスキーらしさを取り入れてはいるが、着想、蒸留、熟成、ボトリングのすべてをアイラ島で行った唯一のものであり、他とは一線を画している。
ロッホインダール湾岸での10年の熟成は、スピリッツに深い影響を与えている。長く暗い冬の日に差し込む太陽の光のように、この「ポートシャーロット 10年」が曖昧な世界に光を射し込み、待ち望んだ輝かしい未来をもたらしてくれる。
香り
清々しい潮風が、スモーキーさを穏やかにしている。オークとスモーク、そしてスピリッツ本来の個性は、10年の熟成を経たことでバランスが取れ、調和が生まれている。ポートシャーロット特有のドライで土っぽく、ピートの灰を思わせるスモーキーなアロマだが、そこにキャラメルソースやファッジ、ヴァニラカスタード、かすかなショウガ、ナツメグ、クローブなどの波がオークとともに押し寄せて前面に出る。
グラスに注いで水を1滴加えると、優しいレモンメレンゲやオレンジなどのシトラス香が解き放たれる。深く息を吸い込めば、野生のタイムやヒース、ハマカンザシの花のようなフローラルなアロマがあなたを大西洋の海岸への連れて行くだろう。
味わい
舌に乗せてみると、テクスチャーとその存在感の中に繊細さと柔らかさを感じるだろう。香りと同様にフレーバーも素晴らしいバランスで、オークから深く引き出された甘さをスモーキーさが穏やかに包み込んでいるそしてココナッツ、ヴァニラカスタード、レモンの花の蜂蜜とともに、牡蠣の燻製と日に灼けた砂浜が現れる。
フィニッシュ
フィニッシュは荘厳に訪れる。もちろんスモーキーだが、ファッジやモルティングした大麦、オレンジ、マンゴーの柔らかな甘さと、バナナ・トフィーパイを思わせる質の高いオーク樽由来の深みもある。一口ごとにいくつも重なり合っている層が次々に顔を出す。熟したリンゴやアプリコット、モルトやオークの甘さが、煙の如く現れては消えていく。これこそが典型的なポートシャーロットのドライなスモーキーさなのだ。
樽のタイプ
ファーストフィル・アメリカンウイスキー樽 65%
セカンドフィル・アメリカンウイスキー樽 10%
セカンドフィル・フレンチワイン樽 25%
https://rcjkk.com/bruichladdich/pc10yo/
ウイスキーに対する熱量がお判りいただけるだろうか?
・ストレートで飲んでみる
色 :鮮やかなゴールド
香り:ほんのり潮風を感じる香り。昆布の出汁。
ピート香はするにはするものの強烈ではない。おだやか。
アルコールアタックは控えめ。
味 :度数の高さもあってかかなりいろんなフレーバーが複層的にやってくる。
フレッシュな青りんご感。蜜のような甘さ。
コクの強さ。潮の感じ。スモーク感。ほのかなシトラス。
とにかく贅沢。
・ロックで飲んでみる
香り:香り的にはフレッシュさが前に出る?
鼻がもう馬鹿になってるかもしれない。
深く嗅ぐとスモークさの中に出汁感もある。
味 :ちょっとやんちゃになる。
ストレートよりも若々しさが出てしまうのであまりいい飲み方ではないかも。
・ハイボールで飲んでみる
味:飲みくちさっぱりでストレートを飲みやすくした代わりに全体的にダウンサイジングしたようなハイボール。
やはり青りんごのようなニュアンスもあり、出汁のようなコクもあり、ピーティさもある。面白い。
・総評
はじめに言ってしまうけどストレートが至高。
情報量の多さに驚く。
何度も口に運んで紐解いていく楽しさが忘れられない。
度数が高めなのもあってハイボールでも必要以上に薄まらないのもよい。
ヘビリーピーテッドと謳うもののヨードっぽさはあまりなく、公式が云う通りバーベキューのような柔らかなスモーク感が印象的。
内陸系ピートの要素を含んでいるので内陸系とアイラ系の合いの子と言った感じかもしれない。
珍しくテイスティングに「樽」というワードが出てこなかったけれども十分すぎるほどテクスチャが豊かなので表現したいことが十二分に伝わってくる。
つよい。(語彙消失)
・所感
目には目、歯には歯、熱意には熱意で応えたくなったのでいつになくやる気を感じるレビューだった気がしますわね。
ぶっちゃけ名前自体は相当昔から知っていた銘柄で、ヘビリーピーテッドという一点だけで手が出せなかったボトルですのよ。
・・・いや「ポートシャーロット」って全ウイスキーで一番カッコいい名前と思いませんこと????????
次点はやはりバーボンの「オールドフィッツジェラルド」ですわね…
「アイラモルトを飲もう」第3弾は宣言通りラガヴーリン16年にしたいと思っていますわよ…いつになるかはいつもどおり未定ですわ…
・次回
・前回