なもなきアクアリウム

なもなきアクアリウム

すきなこととかたのしいことを…

【レビュー】#75 『ザ・グレンリベット12年 ライセンスドドラム』は全体的にどっしりヘビーな質量感。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

飲みたいウイスキーが手元に山積みになってきたのですが、そう毎日飲んでばかりいられないのっぴきならない事情(有償依頼を受けている…)があるのでちまちまと時間を見つけて飲むにとどめています。

 

今回は新発売のこちら。

 

f:id:asgsn:20220315035415j:plain

ザ・グレンリベット12年 ライセンスド ドラム

THE GLENLIVET  12 YEARS OF AGE  ”LICENSED DRAM

蒸留所名:グレンリベット蒸留所(スペイサイド)

内容量:700ml

アルコール度数:48%

シングルモルト・スコッチウイスキー

購入時価格:5,000円くらい

 

 

 

 

限定品です。

前回の「イリシットスティル」はこちらで。

asgsn.hatenablog.com

 

「ザ・グレンリベット オリジナルストーリーズ」の第二弾。

「創業者であるジョージ・スミス氏が政府公認の最初のウイスキー製造免許を取得した」というエピソードをテーマとして表現したもの。

 

f:id:asgsn:20220315035421j:plain

政府公認第一号とだけあって、密造時代(イリシットスティル)のものと似ているように見えつつも襟首を正したようなラベルデザインになっています。

 

前回同様、当時の製法に倣いノンチルフィルター、度数は48%です。

 

ファースト・ライセンスに因み、ファーストフィルのバーボン樽とファーストフィルのヨーロピアシェリー樽にて熟成された原酒が使用されているそうです。

f:id:asgsn:20220315035428j:plain

f:id:asgsn:20210727155135j:plain「FIRST FILL DOUBLE OAK」ということで、「DOUBLE OAK」である現行12年の延長線上のような印象を受けます。

 

現行12年はセカンドフィル以降のバーボン樽とヨーロピアンオーク樽で熟成された原酒を使っているらしいので、ライセンスドドラムの構成はまさしく原初の12年と、言える、でしょう。

 

f:id:asgsn:20220315035434j:plain

イリシットスティルの時はボトリング日が異様に見づらいプレス仕様だったのですが、今回は従来のシリーズと同様に印刷になっています。

 

f:id:asgsn:20220315035440j:plain

THE GLENLIVET ORIGINAL STORIES SERIES DIVES INTO THE RICH HISTORY BEHIND OUR SINGLE MALT.
BEGINNING WITH OUR FOUNDER GEORGE SMITH WHOSE TALE IS ONE OF BREAKING TRADITIONS AND TAKING THE ROAD LESS TRAVELLED.

ALWAYS AN ORIGINAL THINKER, GEORGE SMITH BROKE FREE FROM ILLICIT WHISKY MAKING TRADITIONS, TO SECURE THE FIRST LICENCE TO PRODUCE LEGAL WHISKY IN THE GLEN. 
THIS BOLD MOVE BY GEORGE SMITH WAS WIOTH THE FORESIGHT THAT WITH A LICENCE IN HAND HE COULD NOW PRODUCE MORE OF HIS HIGH QUALITY SINGLE MALT FOR PEOPLE FURTHER BEYOND THE SCOTTISH HIGHLANDS TO ENJOY.

グレンリベット・オリジナル・ストーリー・シリーズは、グレンリベットのシングルモルトに隠された豊かな歴史に迫ります。
創業者ジョージ・スミスの物語から始まり、伝統を破り、道なき道を歩んできた物語があります。

常に独創的な考えを持つジョージ・スミスは、違法なウイスキーづくりの伝統から脱却し、グレンで合法的なウイスキーを製造するための最初のライセンスを取得しました。
このジョージ・スミス氏の大胆な行動は、ライセンスを手にしたことで、スコットランド高地以外の人々にも高品質のシングルモルトをより多く生産できるようになるという先見性を持っていました。(DeepL)

 

f:id:asgsn:20220315035453j:plain

コルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ここのところは現行品全て共通のデザインです。

 

 

・公式評(パッケージ&ザ・グレンリベット日本公式サイトより)

f:id:asgsn:20220315035447j:plain

樽:ファーストフィル・バーボンバレル、ファーストフィル・シェリカスク
色:濃い金色
香り:ピーチやストロベリージャムに、シナモンとジンジャーブレッドを想わせる、温かみを感じる香り。
味わい:ハチミツ、バニラカスタード、ヘーゼルナッツ、甘草が見事に重なり合う。
フィニッシュ:スパイス香が続き、長くほんのりと甘いフィニッシュ。 Enjoy With:フルーツローフ

https://www.theglenlivet.jp/our-whisky/le-12ld.html

 

公式サイトとパッケージに書いてあるテイスティングノートは大体同じことが書いてありました。

たまに全然違う内容を書いてある銘柄があるので都度比較している…

 

 

・ストレートで飲んでみる

f:id:asgsn:20220315035459j:plain

色 :深みのあるゴールド

香り:バーボン然とした濃密なバニラ香。

   糖度の高い果物を連想させるフルーツ感

   アルコールアタックはわずか。

味 :ファーストフィルだけあって全体的にドッシリとしている。

   オーク感だったり、タンニン感だったり。

   シェリーのニュアンスもわずかに感じ取れてくる、ような。

   主に樽感がよく目立つ。

 

 

・ロックで飲んでみる

f:id:asgsn:20220315035505j:plain

香り:ばかみたいに甘い香りがあふれ出てくる。

   もはやはちみつそのものなのでは?樽由来のオーク香も漂う。

味 :極甘口のシロップのよう。

   その後にビターな樽感が押し寄せてきて〆る。

   こういうのでいいんだよこういうので。

 

 

ハイボールで飲んでみる

f:id:asgsn:20220315035512j:plain

味:骨格がどっしりとしている分、イリシットより適正はある。

  ただ全体的に薄まりすぎるため適した飲み方かと言われれば…

  されど、程よいビター感は特筆に値する。

 

 

・総評

濃厚な蜜のイリシット、バニラ感、樽感を超補強したライセンスドドラム。

ウイスキーらしさで言えばこちらが上。

 

濃厚な樽感を楽しめ、そのおかげかいろんな飲み方に堪え得るポテンシャルがあるため幅広い顔が垣間見える。

力のイリシット、技のライセンスドドラム。

 

ロックで開く甘い香りと甘い味が単純に美味しい。

 

コンセプトのよく似た「ナデューラファーストフィル」とか「12年ファーストフィル」とかが存在するんだけど…シェリー原酒のおかげかそこまで溶剤っぽいネガティブフレーバーが出てきていない点も高評価したいところ。

 

 

・所感

なぜか初動だと5,000円くらいで買えるということをイリシットスティルの時に悟ったので今回は初動で2本買いましたのよ。。。

 

事あるごとに比較して申し訳ないのですが、濃厚な甘みがズドンと来るイリシットスティル全体的にどっしりとした香味がズドンと来るライセンスドドラム、といった感じですのよ。

例えるなら前者は爆弾後者は質量兵器ですわね。(?????)

 

現行12年に強化装備を付けたフルアーマー12年

それがライセンスドドラムですのよ。(????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????)

 

・次回

asgsn.hatenablog.com

・前回

asgsn.hatenablog.com