なもなきアクアリウム

なもなきアクアリウム

すきなこととかたのしいことを…

【レビュー】#82 『キリンウイスキー 陸(新ラベル)』は既存の枠から飛び出した新生ワールドブレンデッド。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

ウイスキーにおけるラベルチェンジは往々にして中身も変わることが多いのですが、メーカーはどういうわけか中身は同じと主張しがちです。

そんな中で直球に「中身もリニューアルしたよ!」と言ってくれる商品は個人的にすごく受け入れやすい…と思います。

 

今回は珍しくフレッシュなネタを扱っています。こちら。

 

f:id:asgsn:20220412024218j:plain

キリンウイスキー 陸(新ラベル)

KIRIN WHISKY  Riku 

製造元:キリンビール株式会社

内容量:500ml

アルコール度数:50%

ブレンデッド・ジャパニーズウイスキー

(ジャパンメイドウイスキー

購入時価格:1,650円(税込み)くらい

 

 

 

 

現行品です。

 

「キリンウイスキー陸」は2020年5月19日に発売された銘柄です。

で、つい先日である2022年4月5日にラベルと中身を一新して新発売されました。

 

原酒構成は輸入グレーン原酒富士御殿場蒸留所の原酒ブレンドしたグレーン主体にモルト原酒を加えている、とされています。

冷却濾過を行わないノンチルフィルター

 

立ち位置的にはかつて存在した「富士山麓 樽熟原酒50°」というボトルの後継として現れたんじゃないかなァとリリース当初は囁かれていました。

 

f:id:asgsn:20220412024234j:plain

左:新ラベル  右:旧ラベル

 

リリース直後から酷評されがちだったモノクロでシステマチック(オブラート)な旧ラベルのデザインと比べ、新ラベルはゴールドを基調とし華やかでデザインチックになりました。

 

個人的には旧ラベルも無骨で悪くないと思うのですが、ぱっと見「ジャパニーズウイスキーブームに乗じて出てきたどこのメーカーか知れない怪しいウイスキーに見えがちなのも否めません。

 

 

旧ラベルのニュースリリースを見ると、「主要ターゲットは複数のウイスキー銘柄を自宅で楽しむ30~40代男性」とされていたので結構ニッチなターゲッティングをしていたのが伺えます。

 

反面新ラベルはCMを大々的に打ち出したり飲み方の中でも特にハイボールをオススメしたりと時流に乗って幅広い層へとターゲットを向けなおしているのを感じます。

 

f:id:asgsn:20220412024229j:plain

ウイスキーっておいしい」という発見をあなたに。

副題?であるLAND DISCOVERYにも掛かっていいフレーズです。

 

f:id:asgsn:20220412024240j:plain

ちなみにこちらが旧ラベル。

ウイスキーの新大陸へ、ようこそ。」

個人的にはこの文言が大好きなので旧ラベルの説明書きのほうが好きです。

 

 

f:id:asgsn:20220412024245j:plain

スクリューキャップです。

描かれている「F」は富士御殿場蒸留所のマークです。

 

ちなみに「F」には

①FUJI(富士山)

②FREEDOM(ウイスキーは自由だ/ウイスキーの可能性を広げる)

③FINEST(品質の良さ)

の3つの意味が込められているそうです。

 

 

・公式評(キリン公式サイトより)

キリンウイスキー 陸の香味は、’ほのかな甘い香りと澄んだ口当たり’と’何層にも感じる香味豊かなおいしさ’。

ハイボールで愉しむ場合は、陸1:炭酸水5がおすすめです。

 

香り:黄桃、オレンジ、リンゴのほのかな甘い香り。

味わい:済んだ口あたり。何そうにも感じる香味豊かなおいしさ。

余韻:味わい柔らかくスムース。フルーティで深みのある熟成香の余韻が程よく長く続きます。

https://www.kirin.co.jp/alcohol/whisky_brandy/riku/

 

ちなみにどこを見ても「ブレンデッドウイスキー」の記載が無いのですが、上で述べた通り旧ラベルのリリースノートでモルト原酒が使用されていると説明されているのでグレーン+モルトブレンデッドウイスキーで間違いないです。

間違いないと思います。(予防線)

 

 

・ストレートで飲んでみる

f:id:asgsn:20220412024250j:plain

色 :ゴールド寄りのアンバー。

香り:ガッツリバニラな甘い香り。それでもバーボンと違うような…

   思ったよりダイレクトに来るので吸いすぎ注意。

   50度ながらアルコールアタックは感じない。

味 :思ったよりさらっとした飲み口。ライト。

   バーボンによくみられる特有のクセもない。バーボンじゃないから…

   余韻は樽っぽい。しっかりしている。

 

 

・ロックで飲んでみる

f:id:asgsn:20220412024256j:plain

香り:香りはあまり変わらない。

   ちょっとだけ甘い香りが強くなったかな…?

味 :味に関しては結構開く。

   穀物っぽい甘さが目立つようになり、全体的に厚みが増す。

   ちょっとだけバーボンっぽい溶剤感も出るけれど気になるほどではない。

 

 

ハイボールで飲んでみる

f:id:asgsn:20220412024303j:plain

味:見事にバーボンのクセを取り去って甘く穏やかなハイボール

  度数が高めなのと加水で厚みが増すのもあって気持ちよく伸びる。

  和製バーボンの真髄をここに見たり。

 

 

・総評

旧陸は随所に抜けきらないバーボンっぽさを残していたものの、新陸はそれを踏まえたのかクセを取り除いた軽快で嫌味のないものへ生まれ変わっている…ような気がする。

 

これならライト層を十分に取り込めるポテンシャルはあるし、アルコール度数50%ゆえ飲みごたえもばっちり。

500mlという容量も手に取りやすく販売戦略と合致している…と思う。

(素人が偉そうに語る領域ではない…)

 

おすすめはやはりハイボール。伸びよく飲みごたえもばっちり。

既存のどの枠にもはまらない、自由な新ジャンルと思った。

 

 

・所感

なんだか腕組みしながら企業戦略を知ったような顔でふむふむと語るキモ・オタクが出てきてしまいましたわね。

 

記事の内容はともかく、個人的には新陸のほうが好みと感じましたのでおすすめできるウイスキーだと思いますのよ。

入手性も高いですし…

 

ちなみに「陸」というブランド自体は件の「シングルグレーン富士」とほぼ同期(富士のほうが1か月くらい早い)ですので、せっかくなので近いうちに富士のほうも頂きたいと思っています。

ついでに旧陸も残っていることですし比較テイスティングができたらなァと考えていますわよ。

 

 

…すみません。

連日不眠が続いていて集中力がアレなので、今回文章がおかしかったり気持ち悪かったりタイプミスがあったりしたら勘弁してくださると嬉しいです。

 

 

・次回

asgsn.hatenablog.com

 

・前回

asgsn.hatenablog.com