こんにちは。もう一度、こんにちは。
「アイラモルトを飲もう」コーナーの時間です。
よくよく考えたらメジャーどころを黙々と記事にしているだけなのであまり需要が無いのではないかと少し不安になっているのですが、朝倉あさげの見聞を広めるという意味でもここはひとつ!お付き合いいただければと思います。
というわけで「アイラモルトを飲もう」第4回はこちら。
ラフロイグ 10年
LAPHROAIG AGED 10 YEARS
蒸留所名:ラフロイグ蒸留所(アイラ)
内容量:100ml
アルコール度数:40%
購入時価格:900円くらい(量り売り)
「アイラモルトの王」と呼ばれるスコッチ。
「ラフロイグ」としてのはじまりは1815年。
ほか多くの蒸留所と同じく当初はブレンデッド用の原酒を製造していました。
現在はビームサントリーが蒸留所を所有しており、サントリーが正規の代理店として販売しています。
また英国王室御用達のウイスキーとしても知られており、チャールズ皇太子が1994年に「王室御用達許可証」を賜った銘柄です。
ラベル上部に描かれているのは「プリンス・オブ・ウェールズの羽根」というダチョウの羽根をモチーフにした紋章で、王室にゆかりのあるものだけにあしらうことを許されています。
ちなみに、皇太子御用達のボトルは15年だそうです。現在のオフィシャルラインナップには無い…
というわけで今回も100mlの量り売りにてテイスティングしていきます。
フルボトルの価格はだいたい5,000円前後。
ピートレベルを示すフェノール値(ppm)は40~45ppm。
別格のオルトモアを除いてアードベッグ、キルホーマンに次ぐ高さです。
ちなみに、ラフロイグには40度の並行品と43度の正規品が存在することでも有名です。
今回のは40度なので並行品なんだと思います。
43度のほうは日本むけにローカライズされたものだとか…
樽構成はバーボン樽一本。
あと量り売りなので写真はないですがコルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・公式評(ラフロイグ海外公式サイトより)
The smoke from the unique Islay peat gives Laphroaig its particular rich flavor. This peated whisky is renowned for its bold, smoky taste, followed by a hint of seaweed and a surprising sweetness. Full-bodied with a long finish, it truly embodies the quintessential Laphroaig character.
COLOUR:Full sparkling goldNOSE:Huge smoke, seaweedy, "medicinal", with a hint of sweetness.
BODY:Full bodied.
FINISH:Lingering.
PALATE:Surprising sweetness with hints of salt and layers of peatiness.
MATURATION:Ex-bourbon
SERVE SUGGESTION:Neat or with ice
アイラ島特有のピート(泥炭)の煙が、ラフロイグに独特の豊かな味わいを与えています。このピーテッドウイスキーは、大胆でスモーキーな味わいに続いて、海藻のヒントと驚くべき甘さが感じられることで有名です。フルボディで長い余韻は、まさにラフロイグの真髄を体現しています。
色:フル・スパークリング・ゴールド香り:巨大なスモーク、海藻、メディシナル、ほのかな甘み。
ボディ:フルボディ
味わい:塩味とピート香が幾重にも重なり、驚くほどの甘さ。
フィニッシュ:余韻がある。
お召し上がり方:ストレートで、またはロック。
https://www.laphroaig.com/en/10-year-old
(※海外サイト)
せっかくの並行品なので海外公式のテイスティングノートを引っ張ってきました。
https://www.suntory.co.jp/whisky/laphroaig/products/
・ストレートで飲んでみる
色 :やや深めのゴールド
香り:強烈な磯の香り。ヨード香。
慣れてくるころに湿った木の香り。
あとは…なんだこれ?硬質なプラスチックの香り。
味 :泥。草。(笑いの意味ではない)
とにかく個性が突出している。
若干柔らかい甘さがあるような、無いような。
香りのほうが優しいくらいに口に含んだ時の芳香が凄まじい…
・ロックで飲んでみる
香り:ちょっと甘い香りが出てくる…かな…?
もうなにがなんやらわからなくなってきた。
でも冷やされることで香りが和らいでくるのはわかる。
味 :味についても冷静に感じ取れるくらいには落ち着く。
個性は相変わらず強い。余韻に樽感。
・ハイボールで飲んでみる
味:まだ個性が先行しがちだけれどかなり落ち着く。
それでも凄まじい。ガツンとくる。ラフロイグだ…ってわかる。
・総評
ピート中毒者御用達な感じ。
アイラモルトに慣れてきててもぶっちゃけ臭い。さすが「王」。
イメージとしてはボトルさながらとにかく緑色が浮かんでくる。
草、苔、スリップダメージ…みたいな…
確かに好きか嫌いかの2極になるよなぁ…とは思う…
アイラモルトっぽさを追求していくとここに落ち着くのかぁ…と感心…
おすすめは泥炭そのまま飲んでるようなストレート。
アイラ島の大地を噛みしめよう。
ハイボールにすれば飲みやすくなる。
カジュアルに飲むならこっちがいいかな…
・所感
ちなみに、禁酒法時代のアメリカで「これは酒ではなく薬品だ」と言い張って合法的に販売していたそうですわよ。
そりゃ薬品でも通るわな…と言わざるを得ない強烈な薬品感ですわね。。。
一度飲んだら忘れない。間違いなく。ですわ。
ピートの強烈さはフェノール値では測れないことがよくわかりましたのよ…
また、先日書いたWWA2022の入賞銘柄でもこのラフロイグ10年が「アイラシングルモルトの12年以下の部」でカテゴリーウィナー(最優秀賞)を獲っていました。
世界に評価されているボトルというわけですわね。
オフィシャルで言うとボウモア12年、ブナハーブン12年が同カテゴリで銅賞でした。
さて、「アイラモルトを飲もう」も残すところあと2回を予定しています。
キルホーマン、ブナハーブンはとりあえず置いといて…量り売りの残りはボウモア、ラガヴーリンです。
なんだかブレンデッドに含まれているアイラモルトの良さ、というものがだんだん理解できるようになってきました。
ほんとに最初の頃は異物のような認識だったのですが、なくてはならないもの、という認識に変わってきたのでウイスキーの沼とは恐ろしい…
あと、ひっでぇタイトルにしてすみませんで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・次回
まだ
・前回