なもなきアクアリウム

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【レビュー】#88 『岩井トラディション シェリーカスクフィニッシュ』は昔のサントリーローヤルを彷彿とさせる限定品。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

世間はゴールデンウイークに入るそうです。

いいですよね。ゴールデンウイーク。はい。

察してください…

 

今回は当ブログがやけに贔屓しているこちら。

 

岩井 トラディション

シェリカスクフィニッシュ

IWAI  TRADITION Sherry Cask Finish

製造元:本坊酒造株式会社

内容量:700ml

アルコール度数:40%

ブレンデッド・ジャパニーズウイスキー

(ジャパンメイドウイスキー

購入時価格:3,300円(税込み)

 

 

 

 

限定品です。

 

「岩井トラディション」についてはこちらで。

asgsn.hatenablog.com

 

初出は2021年3月26日です。

 

2021年限定販売という触れ込みだったような気がしますが、2022年にもシレっと発売していました。

今後も年一のリリースになるのかなぁと思っています。

 

・価格は3,300円とノーマルよりひと回り高く、

・容量も50mlほど少なくなっています。

しかして…

・ゴールドのラベル

・そして何よりコルク栓…

ということで岩井シリーズの中では唯一の仕様となっています。

 

ノーマルの「岩井トラディション」を甘口シェリーの「ペドロヒメネスの空き樽で追加熟成(フィニッシュ)したものです。

ワインカスクのほうは「1年以上の追加熟成」とざっくりとした期間が書かれているものの、シェリカスクには熟成期間についての記載はありません。

 

コルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

マルスのコルクボトルを開けるのは初めてなので当然初めての説明になりますが、コルク部分にラミネートが施されています

コルクにウイスキーが浸かりすぎてグジュグジュにならない為の配慮ですね。

 

といっても長期間浸けすぎるとさすがに高度数のアルコールでラミネートがじわじわと溶かされると思うのであくまでも輸送や店舗保管などの期間の一時的な保護のためだとは思いますが…

 

 

・公式評(本坊酒造株式会社 公式サイトより)

「岩井トラディション」を、極甘口のシェリー「ペドロ・ヒメネス」に使用した空き樽に入れ追加熟成(フィニッシュ)したブレンデッドウイスキーです。岩井トラディション本来の豊かな風味に加え、シェリー樽由来のブラウンシュガー、メープルシロップのような香りと上品な甘さをバランス良く感じることができる逸品に仕上がりました。
※この商品は、一部輸入原酒を使用しています。

https://www.hombo.co.jp/item/whisky_brandy/iwai_tradition_sherrycask/

 

ラベル裏にも同様の文言が記載されています。

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :深めの赤褐色

香り:濃厚なメープルシロップ感。

   ほんのりとレーズンのニュアンス。終始甘い香りが支配している。

   ローヤルのオールドボトルもこんな香りがした…

   アルコールアタックはなし。

味 :歯の裏に張り付くようなまったりとした甘さ。

   のちに岩井特有のほんのりとしたスモーキーさ。

   そして樽感と移ろう。

   飲めば飲むほど昔のローヤルっぽい…

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:さらっとした香りになる。

   依然として甘い香りだけれどもややグレーンっぽさが出てくる。

味 :酸味が増す。シェリーのキャラクターかな…?

   余韻のビターさも増してドシっとくる。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:甘さとスモーキーさが同時にやってくる。

  〆は樽のビターさと隙がまるで無い。

  それでいてなんだかノスタルジックな気持ちにさせる…なんなんだ…

 

 

・総評

旧ローヤルの後継が現代のマルスに居た。

 

現代版旧ローヤルといえるようなキャラクター。

特級SRあたりかな…正直びっくりしている…

 

もともとの岩井の完成度にプラスアルファでここまで深みが出るものなのかとしみじみ…

余韻までなんだか古酒っぽいのが面白い。

 

サントリーよろしく封切りの一杯はぜひストレートで…と言いたくなる。

飲み方自体は特に選ばず、どう飲んでも美味しいと思う。

 

 

・所感

ワインカスク自社ワイナリーの赤ワイン樽を使って自給自足しているという超素敵な仕様なのです。

シェリカスクシェリー樽についてはまぁ…他のウイスキーでもよく使うのでそれの一環だとは思いますわね。

 

ウイスキーにおいてシェリーと言えば辛口のオロロソシェリの樽が暗黙の了解的に使われているのですが、極甘口のペドロヒメネスの樽を岩井に選ぶところがなんというか素敵すぎますのよ。

 

ノーマルの岩井のプレーンさが後熟の土台としてよくできているんでしょうね。

プレーンと言ってもノーマル版も非常によくできた美味しいウイスキーです。

 

他のフィニッシュ系もぜひリリースして頂きたいですのよ。

越百のほうでいろいろやってるみたいに…

 

 

問題としては岩井自体が特約店限定販売というのに加え、ワインカスクシェリカスクも競争率が高くほとんどお目にはかかれないところでしょうか。

わたくしの近所の酒屋さんも岩井の販売の特約店なものの、毎回入荷できていた(らしい)のに先日のラッキーキャットは入荷できなかったり、上の岩井2種もなかなか入荷できなかったり…と正直言って本坊酒造の機嫌次第なところが大きいような気がしますわね。

 

というか本当に勘弁してくれませんかね。

転売屋の存在のせいでメーカーがピリピリして、酒屋もピリピリして、良いことがひとつもありません。終末論を語るつもりはありませんが来るところまで来たというか…はぁ

 

 

・次回

asgsn.hatenablog.com

 

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