こんにちは。もう一度、こんにちは。
資料として「サントリーウイスキーブック」という非売品の本を入手したので紹介…
と思ったのですが、よく考えたら本の中身を写真に撮ってブログにアップするのはふつうに著作権の侵害にあたるのでやめました。
先日ローヤルの変遷記事のコメントにて頂きました件については今後やるであろう雑談記事の中にてお返事してしたいと思います。
今回で「アイラモルトを飲もう」、とりあえずの最終回です。
それと、第90回というキリ番なのでこちらを選びました。
ラガヴーリン 16年
LAGAVULIN AGED 16 YEARS
蒸留所名:ラガヴーリン蒸留所(アイラ)
内容量:700ml
アルコール度数:43%
購入時価格:7,880円(税込み)
「アイラの巨人」と呼ばれるスコッチ。
「ラガヴーリン」としての始まりは1816年。
もっと前からその地域にて密造酒の製造自体は行われていたらしいです。
ホワイトホースのキーモルトとしても有名で、当ブログでも何度か取り上げたことがあります。
ホワイトホース創業者の「ピーター・マッキー」氏の叔父である「ジェームズ・ローガン・マッキー」氏が一時期ラガヴーリン蒸留所のオーナーだったことからの縁です。
現在はディアジオ社が所有しており、クラシックモルトシリーズ(オーバン、クラガンモア、グレンキンチー、タリスカー、ダルウィニー、ラガヴーリン)に名を連ねています。
こんな感じのとっても古めかしいというか、落ち着いたラベルデザインです。
個人的にはその上にある楕円形のラベルがオシャレで好きです。
・・・というわけで今回も100mlの量り売りにてテイスティングしていきます。
量り売り換算でだいたい1,330円くらい。
ピートレベルを示すフェノール値(ppm)は34~38ppm。
カリラとだいたい同じ数値で、ボウモア(25~30ppm)とポートシャーロット(40ppm)の中間くらいです。
4月から値上げされていて、メーカー希望小売価格では
8,800円→10,200円と15%の値上がりをしています。
販売市場でも終売・休売でもないのにやや高騰傾向にあり、値上がりした定価ですら買うことは難しくなっています。
ちなみに自分が購入したのは知ってか知らずか今年の2月頃です。
樽構成に関しては特に記載がありませんがバーボン樽中心らしいです。
年1で発売される「ディスティラリー・エディション」ではペドロヒメネスシェリー樽にて熟成された原酒も使用されているそうです。
あと言わずもがなコルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・公式評(モエヘネシーディアジオジャパン「ラガヴーリン」ページより)
この強烈な個性を知らずしてシングルモルトを語れない
アイラ島のラガヴーリン湾に面した、絵画のように美しい蒸留所で作られるシングルモルト。
情熱的、スモーキー、豊かな香味で、多くの愛好家からアイラモルトの決定版と評価されています。アイラの南側では典型的な、広大とも言えるピートのスモーキーさを持つ、
評判のシングルモルトです。
スモーキーさだけではなく、ドライさも併せ持ち、そのドライさがラガヴーリンを本当に魅力的なドラム(一杯)にしているのです。
ラガヴーリンはオークカスクの中で最低でも16年熟成され、情熱的でスモーキーな甘みを感じさせるシングルモルト。海藻の香味と広大なフィニッシュを併せ持ちます。
https://www.mhdkk.com/brands/lagavulin/
まさしく情熱的な紹介文です。
・ストレートで飲んでみる
色 :深みのあるアンバー
香り:落ち着きを持ったピート香。ふくよかなボリュームを感じる。
ヨードと言った要素はあまりない。
海岸線で感じるような潮の香りが心地いい。
味 :鉛筆、書斎。ピートの要素はアードベッグに似ている。
驚くほどアルコール刺激が無いのでスルっと飲めてしまう。
潮、まろやかな甘み、深めの樽感。
フルボディな味わいで、深く印象に残る。余韻も長め。
・ロックで飲んでみる
香り:すこし印象が若くなる。
優しめな香りは変わらない。
味 :なんだか少しフレンドリーになる。ほのかに書斎。
全体的にビター。それでいてふんわりと・・・
なんだろう、優しく甘い…間接的に甘い。
・ハイボールで飲んでみる
味:もったいないけど美味しい。
ケチのつけようのないくらい美味しい。
アイラのハイボールで一番美味しい。
バランスがいい。キングオブアイラ。
・総評
これが毎日飲めたらまっこと幸せだなぁ。
ケチのつかない銘酒。
深く染み入る。
単純な甘さだとか、フルーティさだとか、そういうところではない部分に訴えかけるようなウイスキーだと思う。
うっとりする。
値上げしても買いたい。
それだけの価値は間違いなくある。
ゆっくりストレートで飲むのがやはりおすすめ。
ハイボールも死ぬほど美味しいけど勿体なさがすごい。
でも美味しいからおすすめしたい。でも勿体ない。。。
・所感
今でこそレギュラーラインナップに8年が加わっていますが、それまでは16年がエントリーモデルという半ば狂気のラインナップでしたのよ。
世界的に長熟モルトの枯渇が危ぶまれている中、16年が1万切る値段で買えたのがそもそもおかしかった…んでしょうね。
以前にもお話ししましたが、とある飲食店にて一度だけラガヴーリン16年を飲んだことがあるのですが…やっぱり経験値が足りなかったのかあんまり美味しく飲めなかった気がします。
そもそも、ロックで飲んだので飲み方としてはちょっと正解からズレていたように感じますわね。
ロックが美味しくないという訳ではありませんが、初級者が感じとるにはちょっと難しい…
間違いなく「銘酒」のひとつとして数えられるボトルです。
このベタ褒めかたからして、下手したら2022年のベストウイスキーにそのまま入ってきそうだな…と今から危ぶんでいます。
・次回
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