なもなきアクアリウム

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【レビュー】#181『ハイニッカ』はほのかな香ばしさとスモーキーさ、煎餅特効スキル持ち。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

「朝倉さん、これ飲んでみてください」というタレコミが珍しくあったので今度その記事を書こうと思います。

「朝倉さん、響30年買って飲んでみてください」とかいう不可能に近いこと以外は興味が向けば手を出してみる所存なので読者の皆様も興味が向けば…よろしく…

 

今回はこちら。

 

ハイニッカ

Hi NIKKA

製造元:ニッカウヰスキー株式会社

内容量:700ml

アルコール度数:39%

ブレンデッド・ジャパニーズウイスキー

(ジャパンメイドウイスキー

購入時価格:1,100円(税込み)

 

 

 

 

ニッカの名を冠する、かつてのエース。

 

初出は1964年。

かつての酒税法にあった日本酒級別制度による2級ウイスキーとして発売されました。

当時のウイスキーの価格としては安価な500円で販売され、サントリーが危機感をもって赤札をレッドとして急遽復活させるほどに大人気な銘柄だったそうです。

 

特徴としては当時の級別制度である2級の範囲内(特級、1級に当てはまらないことが条件=アルコール度数40%未満、本格ウイスキー混和率10%未満)で最大限モルト原酒をブレンドしていたことが挙げられます。

 

(資料)酒税法改正によるウイスキー等級制度の変遷

1978年の酒税法改正により2級ウイスキーの本格ウイスキー混和率が17%未満まで引き上げられたことを契機に「ハイニッカ デラックス」へとリニューアル。

じつは2015年まで販売されていて、2015年8月の終売と入れ替わりで現行品のハイニッカが登場しています。

 

ハイニッカの由来はオーディオ用語である「Hi-Fi」(原音の高忠実、高再現)から取られており、じつはWi-Fiと由来を同じくするものです。

アナログオーディオが主流だった当時とは違い、現代では原音の高再現は当たり前となりそれと同時に高忠実度を示す言葉が「ハイレゾ」へと移行したことから「Hi-Fi」はほぼ使わないワードと化し、アングラミュージックやレトロ文化を懐かしむ・オタクの存在により「Lo-Fi」の名前のほうをよく聞くようになったのは時のいたずらか、奇妙なものを感じます。

 

当時のままのアルコール度数、40%にぎりぎり届かない39%。

ここはサントリーレッドもそのまま39%なので現代でも両者はライバル同士のまま競っているのかもしれません。

 

 

また、晩年の竹鶴政孝が好んで飲んだウイスキーと言われており1:2の水割りで極薄焼のしょうゆ煎餅をあてにひと瓶飲むのが日々のルーティンだったそうです。

実際、この組み合わせは現代においても神のごとく美味しいので非常にぽすすめできます。

https://www.nikka.com/mailnews/column/no05.html

(ソース)

 

メタルスクリューです。

 

 

・公式評(ニッカウヰスキー公式サイトより)

ひとりでも多くの人に、おいしいウイスキーを飲んでほしい。

そんな竹鶴政孝の願いから生まれた「ハイニッカ」。

時代が変わっても、ウイスキーを手軽に楽しんでほしいという竹鶴の想いを引き継いだ、飲みやすく、飲み飽きない味わいは、今でもウイスキーファンに愛され続けています。

 

「香り」 やわらかなモルト香とカフェグレーンの香ばしく軽やかな香りが調和。

「味わい」甘さとコク、ほのかなピート。水割りにしても伸びのある味わい。

「余韻」 ほのかなビター感、すっきりとしたキレの良い後味。

https://www.nikka.com/products/blended/hinikka/

 

ニッカは廉価帯でもきちんとした紹介サイトを作っていますね。

(なのに公式サイトにすら紹介が載っていないウイスキーがあります。みんなはわかるかな???????)

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :明るめのゴールド

香り:かなりライトでくぐもった香り。

   金属っぽい香りがするのは気のせいか…

   すこし置くとバニラっぽい甘い香りが。

味 :結構しっかりとした構成。

   穏やかながら香ばしく、ピート感もほのかにある。

   余韻は長いようでいて、スパッと切れる。

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:やや甘い香りが開く。

   依然として金属っぽい香りも。

味 :ほのかにピーティでモルティ。

   それと同時にずっとビターーーーーという構成。(好意的)

   いやこの値段でこれは美味しいかも。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:薄まりすぎるとさすがにパワー不足を感じる。

  ブラックニッカクリアのちょい上くらいに収まる。

  ピート感もビターさもほとんど感じられなくなるので

  いままでの味を見ていると物足りなさはあるかも…

 

 

・総評

竹鶴翁の飲み方がベスト・オブ・ベスト。

 

さすが自社のことは完璧にわかっていらっしゃる。

ロック~水割りくらいがほのかなモルト感、ピート感、ビター感が一体となった味わいとなり美味しい。

 

炭酸が食わわると途端に勢いをなくす。

ある意味日本っぽい味わいと言える歴史あるボトルです。

 

上記の通りおすすめはロック~水割り激推し。

 

 

・所感

ブログの構成上水割りはやらないのですけれど、結局水割りが一番美味しいのでプライベートではだいたいそうやって飲んでいます。

 

あとしょうゆ煎餅、これも合う。神ですの?

 

アルコール度数39%という半端さ、「ブラックニッカではない」というマーケティング的な側面もありいまいちお呼びがかからない銘柄ではあるものの、飲むたびにやっぱり美味しいと安心を与えてくれる、そんなウイスキーです。

上述の通り煎餅とのペアリングが神なので、差し入れで煎餅を貰った時に輝いて見えます。

煎餅がいくらでも進みます。

煎餅の差し入れください。

 

………

……

酒のやまやでよりどり2本で2,200円のラインナップに入っており、ティーチャーズ+ハイニッカという黄金コンビが個人的な好みです。

 

 

・次回

asgsn.hatenablog.com

 

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