なもなきアクアリウム

なもなきアクアリウム

すきなこととかたのしいことを…

【公式】「世界一やさしいウイスキーの味覚図鑑」の歩きかた

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

朝倉あさげ著『世界一やさしいウイスキーの味覚図鑑』、発売中です!

・・・というものの、都心部以外の書店様ではぼちぼちの流通具合で、ようやく通販サイト等でお手元に来たころでしょうか?

(各種通販サイトでも12月10日とかのお届けになっていた)

 

今回はそんな本書籍の楽しみ方を公式で発信していこうという回です。

 

 

 

 

・どういう人向け?

・これからウイスキーを始めようかなと思っている人

ウイスキーを眺めるだけでも好きな人

・そのへんに売っているウイスキーがどんな味か知りたい人

・うんちくはほどほどに、ウイスキーの”中身”にこそ興味がある人

・オタク

・・・みたいな方に特におすすめです。

 

ただ、既にウイスキーを嗜まれている方でも楽しめるように書いたつもりです。

全部のページに対して、もっと書きたいことがたくさんありました。文字数の関係でギュッと詰めています。

 

未熟なところがあればここでもXでもメールでもなんでもよいのでぜひご感想いただければと思います!

 

 

・使い方一例

・飲んだ後で、書籍を読んで要素がどれだけ拾えたか照らし合わせる

カッコつけてでたらめなフレーバーを載せたりは絶対にしていませんのでそこは信頼していただいて…答え合わせ的に使っていただく用途です。

ひとつでも本と一致するものがあれば、朝倉あさげと気が合いますねということです(??????)

 

予防線ではありませんけれど、味覚や感性、それまでに触れてきた食物のレパートリーなどはほんとうに人それぞれなので自分が感じ取ったものが本には載っていなかったからと言っておかしいわけでは決してありません!みんなが正しいです!

 

ほか、気温や体調、環境で味覚や嗅覚が変わってきますのでなるだけ万全のコンディションで飲むとよりウイスキー正確に楽しめます。

 

ただ、初見飲みはぜひご自身の感覚のみで飲んでみてください。

あなたのその体験はあなただけのものです。

 

 

・同じような条件で飲んでみよう

これ大事なことでした。

グラスによって口当たりが変わり、味わいも変わってくることもあります。

 

朝倉あさげのテイスティング時の使用グラスは

・「グレンケアン」(ストレート、ロック)

 

・「東洋佐々木ガラス  薄づくりグラス 360ml  G101ーT292」(ハイボール

 

ふつうにド・スタンダードです。

ふたつ揃えても2,000円ちょいかと思います。

書籍と一緒くらいですね。

 

ストレートでなんて飲めないよ!って方はそれでも大丈夫です。そのうち慣れます。

ハイボールの際でもなるだけ薄づくりのタンブラーグラスがおすすめです。

 

 

・何を買うかの指標とする

書籍を読んだり、実際に飲んだりしてどういうカテゴリーのウイスキーが好きかがわかったら、本からピンときたウイスキーをお店に探しに出かけましょう!

イメージと違って落胆するボトルも中にはあるかもしれませんけれど、そういうボトルでも開栓後に1か月くらい時間を置いて飲んでみるとまた違った印象を与えてくれる場合も多々あるので楽しいです。

 

気に入った銘柄が見つかった場合は、そのシリーズを片っ端から買ってみるのもよいです。

例えば、ザ・グレンリベット12年から入ってグレンリベットが気に入った場合はちょっと手を伸ばして15年とか、むしろ廉価帯のファウンダーズリザーブに行くとか、人それぞれ無限の分岐があります。

旧ボトルだったので掲載していませんけれど、ザ・グレンリベット15年は個人的にかなり好きです。

 

基本的にそのへんで売っているウイスキーを中心に掲載したつもりですので、「はじめの1本を見つける」用途としてもほどほどにお使いいただけるかと思っています。

というかそういう使い方をしていただけたなら至上の喜びです。

 

 

・誤植を探す

さがさないでください。

 

 

・とにかく、読みやすいように書きました

このブログよろしく、活字アレルギーの人にも読みやすく!ハイボールのようにするすると頭に入っていくような文章を心がけました。

特にチャートやアイコンなどの視覚的にわかりやすい部分が「攻略本のよう」という大変光栄なご感想もいただいてますのでオタク冥利に尽きる次第でござるよ。

 

 

・すげえこと最後に言うね

X(旧X)で告知しましたけれど、重版が決定しました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

ウイスキーをもっと気楽に、気軽に、身近なものとして認識していただけるとウイスキー業界もさらに盛り上がり、より楽しいものとなると思っています。

 

この世には、当然のことながら本書籍よりもウイスキーに詳しい書籍がたくさんあります。

ウイスキーに限らずですが、そのままでも十分美味しいけれども知識を身に着けるとさらに美味しく、奥深く、楽しいものとなります。

「世界一やさしいウイスキーの味覚図鑑」をきっかけにして、ウイスキー特有の言語に慣れてから他のウイスキー本を探していただけるとよりスムーズに情報が頭に入ってくるのではないか、と思いますのでそういうルートもいいんじゃないかなぁと考えています。

謙虚ぶってるわけじゃないです。

 

 

当ブログでも引き続きウイスキーレビューの記事やらをアップして参りますので、書籍ともども今後ともよろしくお願いいたします!!!

 

画像

ちなみに・・・

期間限定購入特典(有料)(コンビニ印刷)風のネップリもひっそりと用意しました。

 

セブンイレブン(12/13まで)

  CLFKY5BX

・ローソン、ファミマなど(1/5まで)

  7X2AQ4NEGE

 

たぶんこれで印刷できます。

セブンイレブンのは結構白飛びしてしまうので積極的におすすめはしません。

 

 

おわり

 

【レビュー】#195『バンクホール ブリティッシュシングルモルト』は洋菓子と山盛りのシナモンが香る、アフタヌーンティー的ウイスキー。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

朝倉あさげ著『世界一やさしいウイスキーの味覚図鑑』、発売中です!

こっちはこっちで変わらずやっていきます。なにとぞ…

 

今回はなんで書籍に入れなかったのかと今更感漂うこちら。

 

バンクホール

ブリティッシュ シングルモルトウイスキー

BANKHALL

BRITISH SINGLE MALT WHISKY

蒸留所:バンクホール蒸留所(HALEWOOD ARTISANAL SPIRITS)

内容量:700ml

アルコール度数:40%

シングルモルト・ブリティッシュウイスキー

購入時価格:2,450円(税込み)

 

 

 

 

次に来ると言われている?期待の新星。

 

はじまりは2019年。

1790年設立と相当古い歴史を持つ、かつてイギリス・リバプールに存在した同名の「バンク・ホール蒸留所」の名前からブランド名がつけられました。

 

インターネットでは「イギリスの湖畔地方にあるウィロウ蒸留所で作られる」という情報が半ば定型文のようになっていたので怪しいと思ってざっと調べてみたところ、ウィロウ蒸留所という施設は全く引っ掛かりませんでした。

また、バンクホール公式サイトでは「バンクホール蒸留所」という呼称を使用しておりこちらはインターネットで調べてみるとビジターセンター的な施設が確認できますが、蒸溜設備やボトリング等を行う施設の大きさでは到底なく、さらに裏手にはその約5倍の施設面積の「バイクの修理屋」がくっついて建っています。

 

というわけで、ぶっちゃけ謎です。

 

さて、このブック型のボトルシェイプに「B」から始まるとなると真っ先に連想するのが「バスカー」ですよね。

しかも今年(2024年)の7月にリニューアルし、バスカー側からむしろ寄っていっているという…

リニューアルに伴い、構成原酒シリーズであるシングルモルトシングルポットスチルシングルグレーンのイメージカラーが各々鮮やかめな色からちょっと落ち着いた暗めの色に変わりましたね。しかもコルク栓になっているじゃあないですか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

…さて、バンクホールに話を戻すと現行ラインナップは

BRITISH SINGLE MALT

BRITISH MALTS

・DISTILLER'S CUT SINGLE MALT

の3種が展開されています。

ブリティッシュシングルモルトは言わずもがな、

ブリティッシュモルツイングランドのバンクホール蒸留所、ウェールズ)のアバーフォールズ蒸留所、スコットランドのボニントン蒸留所それぞれのモルトブレンドであるいわゆるブレンデッドモルト

ディスティラーズカットシングルモルトは上位版シングルモルト…といったところでしょうか??

イングランド西部、ブリテン諸島の中心あたりに存在する。次期英国王(王太子)が呼ばれるプリンス・オブ・ウェールズウェールズ

 

 

今回のブリティッシュシングルモルトのスペックはバーボン樽(75%)アメリカンヴァージンオーク樽という名のアメリカンホワイトオークの新樽(25%)で構成されているそうです。

 

そして、コルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

・公式評(バンクホール海外公式サイトより)

A superbly approachable and versatile single malt whisky, launched in 2023 to challenge traditional Irish, American and Scotch Whisky blends.
Matured in a mix of ex-Bourbon and American Virgin Oak casks that lend rich aromas of vanilla and toffee to the liquid. Great for sipping or mixing into longer serves – the perfect all-rounder.

TASTING NOTES
COLOUR: Deep gold
NOSE: Toffee, poached pears, candied citrus fruits, fig and sultanas, balanced by sweet vanilla
PALATE: Rich and full bodied, dried fruit and cinnamon, dark chocolate and espresso
FINISH: A long, dried fruit finish with subtle spice

伝統的なアイリッシュアメリカン、スコッチ・ウイスキーブレンドに挑戦するため、2023年に発売された。
バーボン樽とアメリカン・バージン・オーク樽の混合樽で熟成され、バニラとトフィーの豊かなアロマを醸し出している。シッピングにも、ロングサーブにも最適な万能ウイスキー

テイスティングノート
色: ディープゴールド
香り:トフィー、ポーチドペアー、砂糖漬けのシトラスフルーツ、イチジク、サルタナ、甘いバニラのバランス
味わい リッチでフルボディ、ドライフルーツとシナモン、ダークチョコレートとエスプレッソ。
フィニッシュ:ほのかなスパイスとドライフルーツの長い余韻。

(DeepL)

https://bankhallwhisky.com/product/british-single-malt/

(海外サイト)

 

シッピングって、なに?と思って調べてみたら「すするように飲む」とか「舐めるように飲む」とかいう意味だそうです。

ロングサーブって、なに?と思って調べてみたら、わかりませんでした。(は?)

 

(追記)

コメントにて教えていただきました!ありがとうございます!!

long:「〈酒が〉深いグラスに入れて供される;〈酒などが〉多量のソーダ水などで割った」

という意味だそうです。

 

とにかく、どうやっても美味しく飲めますヨという公式説明ということですね。

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :やや濃いゴールド

香り:ほんの少し硫黄感のある柑橘っぽさ。

   洋梨のようなフルーティさもときどき垣間見える。

   あとは少々ケミカルというか…人工的なシロップの甘い香り。

   サントリーの赤いやつっぽい。

   アルコール刺激はほぼなし。

味 :なんとな~くバーボン樽由来のはちみつやらバニラを感じる甘さ。

   ・・・と、嚥下した瞬間、シナモンスティックを

   間違って咥えてしまったかのような香りがぶわっと広がる。

   洋菓子のように甘く、スパイシー。

   チョコレートのニュアンスも何となく感じられる。

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:香りの印象はさして変わらない。

   硫黄っぽい柑橘というか、グレンタレットを思い出す。

   時間が経つとちょっと甘い香りが開いてくるような…?

味 :バーボン樽っぽい南国フルーツ的なエステリーさ。

   香り高いミルクチョコレートのような香味も感じられる。

   妙と言えば妙。総じて、不思議。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:シングルモルトながらかなりあっさりめな味わい。

  そしてやはり人工的シロップっぽくケミカルっぽい。

  硫黄っぽい柑橘感もまだ居る。

  それでもフルーティ感やチョコレート感といった

  陽の者の要素もありそれらと拮抗している。そんな感じ。

 

 

・総評

意外と尖っている。

 

次に流行るウイスキーとして注目されている(いた?)ものの、一癖あり人を選ぶところがかなり大きいように感じる。

当ブログで散々グレンタレット感と形容するあの硫黄っぽい柑橘感、これに慣れていても人工的シロップのような取ってつけたような甘さが今度は気になって夜も眠れなくなる、なった。

 

ただ、ストレートにおいてはぶわっと広がるシナモンの香りや、ミルクチョコレートのニュアンスなどアフタヌーンティー的なスイートな側面が大きく出るので飲むならコレかなぁ…?

ハイボールは結構薄まってしまうのでそこまでおすすめではないと思った。

 

上述の通り、おすすめはストレート。

上で変な書き方したせいで大事なことなので2回言ったみたいになってしまった…

 

 

・総評

グレンタレット感って言うの、もうやめなよの会会長です。

 

なんでしょう、なんて言えばいいんですの?

あのハイランド系特有のくぐもったような柑橘っぽいほのかな硫黄っぽい感じ

パヒューム香とはちょっと違う気がするんだけれど、実はパヒューム香とか…?

こう…バチっとくる用語があればぜひこっそりとお教えくださいませね。

 

バンクホールにつきましては、熟成感が出れば脇が固まる印象ですわね。

強烈なシナモン感は大きな個性で、上で言ったようにさながらアフタヌーンティーのようなウイスキーという趣きでじつに英国らしさを感じます。

 

日本ではまだ見かけませんけれど、ディスティラーズカットが上陸して値段次第では跳ねるウイスキーになるかも?しれません。引き続き期待大です!!

海外通販サイトの値段比(シングルモルトディスティラーズカット)でいくと日本円にして3,300円くらいになるんですけれど…んなこたぁないですわよねぇ…???????

 

というか今回文字数多いですわね…やめます。

 

 

・次回

まだ 地獄のハイボール缶ラッシュの予感

 

・前回

asgsn.hatenablog.com

 

【告知】朝倉あさげのウイスキー本が出ます!(長文版)

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

雑談記事も去年の年末に書いたっきりなので丸1年滞ってたことになります。

(しかも「あんまり書きたいことがなかった。」とかいう心底人を馬鹿にしたような終わり方をしている)

 

Twitterで先行して告知しましたし、記事タイトルで思いっきり書いていますが

朝倉あさげの書籍が出ます!

 

2024年12月6日(金)発売です(1週間前)

なのでちょこっとだけ宣伝させてください。

 

 

 

 

・嘘乙

マジです。

 

 

・なんで?

こっちが聞きたいくらいです!

正直今でも現実味を感じていません。

 

どこまで話していいかはわかりませんけれど、今年(2024年)の2月に出版者様からお話が飛んできました…マシュマロで。

いや、これが一番話しちゃいけないマズいことだったかな…?

(そういうことを想定してインターネットで生きていなかったので、仕事用(?)の連絡先を用意していなかった朝倉サイドに全面的に落ち度があります。)

 

 

………

……………

というわけで完成したものがこちらです。(料理番組)

www.kanzen.jp

 

 

・どういう本?

話の起こりがブログの書籍化ということなので、基本的には当ブログ「なもなきアクアリウムの再録…

というわけではなく、当ブログのフォーマットに則りつつも大幅な加筆・修正を加えて世の中に出しても恥ずかしくない(ようにしたはずが結局まだ恥ずかしい)構成にしたものになります。

 

ということで

ウイスキーのレビュー本

・紹介ボトルすべてに対してストレート、ロック、ハイボールで飲んだ感想を掲載

・そのウイスキーの要素を可視化(チャート図、カラーアイコン)

・なんと紹介ボトルはすべて実物と見紛う美麗で精巧なイラスト

 (イラストレーター omiso様のお仕事です)

・さらに当ブログ特有のボトル栓に執着する部分も書籍化

・朝倉あさげ書き下ろしのコラム記事を4本掲載

・朝倉あさげ書き下ろしのウイスキー用語辞典も完備(完備…?)

・ブログ未記事化ボトルもシークレット・書き下ろしで掲載

 (書籍紹介でネタバレされていますけれど…)

・ふつう、ウイスキーの書籍でまず紹介しないようなボトルまで掲載

 (深淵、混沌のごった煮感)

 

なので、「結局ブログで同じ内容無料で読めるんでしょ?」にならない本にしました。

各種通販サイトや出版社様の公式サイトで数ページ、サンプルが読めるのでそちらを見て肌に合えばご購入をご検討することをご検討していただいて…

 

 

・今年のブログ更新が異常に少なかったのは…

人間は、同時に全力で取り組める物事はせいぜいふたつが限界です。

だから、インターネット活動が滞る必要があったんですね。(メガトン構文)

 

 

自費出版

…なわけなく、企画出版(出版者様が費用をお出しいただいて出版する)です。

というか、同人活動もしたことないのでそういう業界的な話はちんぷんかんぷんでした。

いんや…現在進行形でちんぷんかんぷんです。

 

 

・本ができるまでの行程をざっくりと

実際、2月からずっと原稿作業にかかりっきりだったかというとそうではなくて、実際に着手したのは7月末ごろだったと記憶しています。

 

それまでは

・大まかなページ構成のアイデア出し

・掲載ボトルの選定

イラストレーター様へお送りするボトル写真集め

ウイスキーの味覚アイコンの要素出し

など土台となる部分をぼちぼちとやっていました。

 

それからは上述の通り7月末くらいから各ページについての原稿をただひたすらに書いていました。

並行してコラムもここで書きました。

実際は8月末までで30本くらいしか原稿を書いておらず、10月上旬脱稿というスケジュールを突き付けられておしりに火が付いた形です。

 

あとはひたすらに期限を守るべく原稿漬けの毎日を送り、それを潜り抜けた先はあがってきた初稿、二稿、三稿…の誤字脱字、加筆修正の赤ペン修正作業漬けでした。

(枠スペースぎりぎりまで文字を詰めていって文字数スカスカ♡な印象にならないよう苦心しました)

 

結局、最終的に作業がすべて終わったのは11月15日でした。

なが~~~~~~いようで終わってみればあっという間でした。

小旅行に行ったり、友達と食事に行っているときでも原稿のアイデアのことを片時も忘れたことがなかった1年でした。たのしかったです。(作文)

 

 

・謝辞

イラストレーターのomisoさま

デザイナーの今田さま

そして編集担当の石沢さま

 

タイトなスケジュールの中ほんとうにお世話になりました、ありがとうございます!

なんだかよくわからない言語を使うオタクの文章の解読や編集は相当に大変だったかと思われます。みなさまの今後の人生に多くの幸があることを心より願っています。

 

文字を書きすぎて「おわりに」を掲載するページが消滅し書籍中に感謝の言葉を述べる場所が無くなったのでこの場を借りてお礼申し上げます。

 

 

・所感

メジャーデビューですわね…

 

うんちくもそこそこあり、(なるべく)読みやすい文章で初心者でもとっつきやすいような本にしたつもりです。

ウイスキーに興味が無くても、ペラペラとページをめくるだけでもomisoさまの写実的なイラストが読んでてたのしいと思います。

というか、インターネットスラングとかオタク的なネタをところどころに入れているのでコレが良く通ったな…という気持ちがあったりなかったりします。(そもそも入れるな)

 

ていうか2024年、ウイスキーのラベルチェンジ多すぎませんでした!?!?!?💢

対応できるものは逐次対応しましたけれど、旧ラベルでやむを得ず掲載してしまうことになった「グレンアラヒー12年」「グレンドロナック12年」の両ボトルには申し訳なかったです。

 

きっちり表紙にサントリーローヤル」ラガヴーリン16年」が写っているのはどこかのブロガー兼自称イラストレータの差し金だと思います。

 

ほか、なにか裏話的なことを思いついたらぼちぼち書きます。

5年分くらいは文字を捻出した気がする1年でした。

 

画像

 

宣伝イラストを描いたのでサムネ用に雑置きしておきます。

 

 

あっ…よければ買ってください!!!!!!

 

 

 

おわり

 

【レビュー】#194『ガイアフローウイスキー ブレンデッドM』は史上最”バナナ”な陽気で賑やかなブレンデッド。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

ちょっと更新が空いたときの挨拶が「生きてます」とかだとぜんぜん面白くないし、何も言わずにしれっと更新してるのは誠実さに欠けて面白くない…ダラダラ言い訳並べるのも鬱陶しくて面白くないし…

迷うねェ~~~♡

それならいっそのことそれらを全部やる…が

ベストなんじゃない…?

 

というのは冗談で、普通に忙しかっただけです。

 

今回はこちら。

 

ガイアフローウイスキー ブレンデッドM

GAIAFLOW WHISKY BLENDED M

製造元:ガイアフロー株式会社(ガイアフロー静岡蒸溜所)

内容量:500ml

アルコール度数:48%

ブレンデッド・ジャパニーズウイスキー

(ジャパンメイドウイスキー

購入時価格:3,280円(税込み)

 

 

 

 

ガイアフロー静岡蒸溜所初のブレンデッド。

 

初出は2022年2月ごろ

なのでだいぶ周回遅れなレビューです。ゆるして。

 

静岡県にあるガイアフロー静岡蒸留所が手掛けるブレンデッドウイスキーです。

同蒸留所は全く性質の異なる2種のポットスチルを備え、原料についても「純外国産大麦」と「純日本産大麦」で造り分けを試みるなど非常にチャレンジングな蒸留所です。

 

ポットスティルK(Karuizawa)は2011年に閉鎖したメルシャン軽井沢蒸留所のものをオーバーホールしたもので蒸気間接加熱式の蒸留ポットスティルW(Wood Fired)は薪直火加熱式という世界に類を見ないタイプの蒸留器となっています。

また、KとWの原酒を再留する役割としてのSというポットスチルも存在します。

 

実際、ポットスティルW(たぶん純外国産大麦2024版)を飲んだ時は直火炊き特有のどっしりとした酒質でどえらい味わい深さに感動した覚えがあります。

 

というわけで今回のブレンデッドMです。

構成は、それと英国産モルト+英国産グレーンとなっています。

そしてノンカラー、ノンチルフィルタードです。

 

それにしてもこのラベル…

 

………

……………

  

 

…まぁそれは置いといて、リリース当初は700ml仕様だったものが2023年の7月ごろから「ガイアフローの方針として全製品一律500mlボトル」という仕様に変わったためこのブレンデッドMについても500mlに刷新されました。

500mlボトルへの変更はカスクオーナーのボトリングについてのあれこれでちょっと荒れていたような気がしますけれど、500mlに合わせて値段も下がって手に取りやすくなったのは事実です。

500mlのボトル、アルコール度数48%、アルファベット1文字のラベル…

と聞くと前回の”アレ”を髣髴とさせますねぇ…

 

初出でいうとブレンデッドMのほうが2年も先輩です。

A~Zまでのラベル、世界を見まわしたら集まるんでしょうか?

K、S、Wはガイアフローで集まるとして、Qもサントリーにあったな…エックスバイグレンモーレンジィはノーカウントかな…

 

メタルスクリューです。

なんか新道ニューメイクの栓に似ている。

 

 

・公式評(ガイアフロー静岡蒸溜所 公式サイトより)

ガイアフローでは、気軽に楽しめるウイスキーをご提供するため、蒸溜所稼働後からすぐブレンデッドウイスキーの構想を始めていました。

しかし静岡蒸溜所での生産量は限られているため、操業当初に外国産の原酒(モルトウイスキー、グレーンウイスキー)を仕入れて敷地内で熟成を開始。静岡蒸溜所の名を冠したシングルモルトウイスキー「プロローグK」(2020年発売)「プロローグW」「コンタクトS」(ともに2021年発売)のリリースを経て、ブレンデッドの商品化に着手しました。 

味わいでは、静岡らしさを感じられることを目指して原酒をブレンド
パッケージでは親しみやすいウイスキーをイメージし、カジュアルでスポーティーな印象のブライトオレンジでラベルとボックスを統一しました。この色は、多くの人が静岡県から連想する、鮮やかなミカンの色でもあります。 

そして商品名の「M」は、静岡蒸溜所生まれのモルトウイスキーが外国産ウイスキーと出会い、結びついたという「Meet」の頭文字から付けられました。

ガイアフローのスタンダードアイテムとして、年間を通して、継続的に販売いたします。

https://shizuoka-distillery.jp/products/blended-m/

 

ちなみにコンタクトSをヴァッティングしたシングルモルトです。

 

 

・ストレートで飲んでみる

香り:陽気なバナナ感、明らかにバナナ。

   あの、バナナ型のチョコのアレ。

   ややスパイシーな香りで、ややオレンジ。

味 :当然の如く、アルコール刺激が強い。

   甘く、かなりウッディで、スパイシー。

   モルティな甘さとややビターなチョコレート感がつよい。

   柑橘っぽいキャラクターも顔を覗かせて忙しい。

   余韻にバナナが残る。バナナバナナしている。

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:バナナ感、薄まる。

   柑橘や南国フルーツ、バニラ感などが見えてくる。

   総じてバーボン樽的なキャラクターが前面に出てくる。

味 :ウッディ感が強い。

   追ってバニラやはちみつの甘さ。

   更にオレンピールのような柑橘とウッディな渋み。

   なかなかよい。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:やはりウッディ感強し。

  オレンピールレモピール的な柑橘&ビター感。

  バナナの香りも復活。

  総じて満足度の高い、南国的なハイボール

 

 

・総評

バナナ、バナナ、時々ウッディ。

 

バナナは一瞬で見えた。

というか一回バナナが見えると未来永劫バナナしか見えなくなって困る。(困らない)

 

ほか、木造建築的なウッディさ、スパイシーさが特徴的。

モルト感や柑橘感もあるので要素に困らず終始にぎやかな印象。

48%という高めな度数なのも嬉しく、薄まりを感じさせないしっかりとした味わい。

 

おすすめはバナナの楽園なストレート。

もしくはハイボールでもバナナ感が浮き上がってくるのでこれもおすすめ。

 

 

・所感

あの、バナナチョコっていうあのお菓子、ご存じです?

 

まさしくあのあからさまなバナナの香りでして、チョコレートの甘さのような部分も相まってほんとうにバナナチョコのアレを思い出す味です。

 

それにしても…

エネルゲンと同じく散々擦りつくされたネタかとは思いますけれど

 

このデザイン、初代陸(キリン)を思い出しますわね…

もう見慣れたので初見ほどインパクトは薄れてきましたけれどそれでもなお人の視線を釘付けにする魅惑の輝きを酒棚から放っています。

 

ちなみに、ユナイテッドS(たぶん2024 SUMMER)も気付いたら持っていたので近いうちに記事化できればと思います。

 

 

・次回

まだ

 

・前回

asgsn.hatenablog.com

 

 

【レビュー】#193『ニッカ フロンティア』はスイートでウッディでフルーティなニッカブレンデッド全員集合感。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

やはり新商品の発売は心が踊りますね。

限界ど田舎地域にもきちんと流通していました!!こちら!!!

 

ニッカ フロンティア

NIKKA FRONTIER

製造元:ニッカウヰスキー株式会社

内容量:500ml

アルコール度数:48%

ブレンデッド・ジャパニーズウイスキー

(ジャパンメイドウイスキー

購入時価格:2,200円(税込み)

 

 

 

 

ニッカウヰスキーが目指す新境地。

 

2024年10月1日に発売開始されたニッカウヰスキー4年ぶりの新商品。

の、割には9月28日の時点で地域によってはフラゲできていたそう…

 

では、4年前は何が新商品として世に出たかというと…セッションですね。

個人的にセッションは相当好きなウイスキーであることは再三このブログで主張してきましたが世間でも再評価の流れになっているように見えてきました。

多分幻覚ではないと思います。

 

フロンティアに話を戻すと、ニッカウヰスキー創業90周年の一環としてのリリースで「ザ・ニッカ ナインディケイズ」という超プレミアムウイスキーから数えて第二弾の商品になります。

 

500mlということでボトルも新規造形というアニバーサリーにふさわしい仕様です。

デザインは紙のラベルを廃し、透明なシールにクソデカNのロゴ、ほか文字の印刷という「ザ・ネイキッドモルトじみた特徴的なものとなっています。

 

ボトル裏にはニッカの蒸溜所のポットスチルに掛けられたしめ縄のデザイン、ボトル下部にも「NIKKA WHISKY」の文字が刻印されています。

 

スペックは余市のヘビーピートモルトをキーモルトとし、アルコール度数48%ノンチルフィルター、そしてモルト比率が51%以上という内容になっています。

容量500mlで高度数ということで「フロム・ザ・バレル」の流れを汲む商品なのでは?(しばらくしたら終売するんじゃないの?)という予想が発売前から立っています。

神のみぞ知る。

 

ニッカウヰスキー汎用の形状、黒いプラスクリューです。

 

 

・公式評(ニッカウヰスキー公式サイトより)

豊かな樽熟成の香りと、心地良いスモーキーさが広がるモルトの香り。飲み口はスムースでありながらコクが感じられ、熟した果実の甘さをピートのビターが引き締める。柔らかなオークを伴う甘い余韻が特徴です。

香り
樽熟成香とマーマレードを思わせるフルーティーさ、
しっかりとしたモルト香と心地よいスモーキーさが広がる。

味わい
スムースでコクのある飲み口、
熟した果実の甘さをピートのビターが引き締める。

余韻
柔らかなオークを伴い甘さが続く。

https://www.nikka.com/products/blended/frontier/features/

 

余市モルトにフィーチャーしたブレンデッドラインはもしかしたら初かも??

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :鮮やかなアンバー

香り:強めのアルコール刺激。

   ウッディさを伴う強いバニラ香。

   チョコレートの甘い香り熟しかけのりんご。

   甘めな印象が強く、フルーティさも纏っている。

味 :ビターなチョコレート青りんご。

   ほんの少しの潮とスモーキーさ。

   余韻もビターとウッディ感、スモークも残る。

   なんだ、美味しい、これは。

 

・ロックで飲んでみる

香り:甘~いミルクチョコレート感が出る。

   モルトの香ばしさとバニラ香も相まってすごく甘い。

   奥には青りんごも感じられる。

味 :ビターさが強くなり飲みごたえが増す。

   ビターチョコレートバニラアイス

   余韻にはウッディさとスパイシーさ。

   それとほのかなスモークも残る。良調整。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:チョコレートの甘いニュアンスは割り負けること無く残る。

  青りんごのフルーティさが立ち上る。

  モルトやバニラの甘さもしっかりと感じられる。

  宮城峡らしい熟しかけのりんご感が終始支配的で爽やかめになる。

 

 

・総評

ニッカのブレンデッドラインのいいとこ取りな印象。

 

大枠としてはディープブレンドのアッパーバージョンのような趣き。

フロム・ザ・バレル譲りの高度数から繰り出される濃厚なチョコレート感。

宮城峡っぽいアロマも印象的で、爽やかでいて優しいスーパーニッカ的な要素も含んでいて非常にニッカの精神性を感じる。

 

スモーキーさは補助程度にまわり、ほんのりと程度に主張してくるのが絶妙。

 

飲み方についてはどう飲んでも美味しい。

ストレート、ロックについてはスイートでスモーキーな面が強調され、ハイボールではそこに爽やかな青りんご感が乗っかりガラリと印象を変える。

 

 

・所感

ニッカらしくわかりやすく親しみやすいブレンデッドですわね。

 

フルボトル換算で3,080円、スーパーニッカより実は安いのですわね?

色々書きましたが、値段なりにできることをすべて詰め込んだ…と言った印象を受けましてよ。

 

ただ、ブラックニッカラインの味わいを考えるとそこからかなりステップアップして複雑で熟成感が如実にわかる内容ですので、初心者からウイスキーに慣れた方まで楽しめる非常によくできたボトルだと感じました。

あと!500mlという売り方も英断だったと思います!!

この売り方がもっと普及してくれたらいろんなウイスキーを試しやすいんですけれどね…

 

 

・次回

まだ

 

・前回

asgsn.hatenablog.com

 

 

【レビュー】#192『カバラン トリプルシェリーカスク ハイボール缶』は古き良きオールドシェリー風味、甘酸っぱく贅沢なハイボール。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

ニッカ フロンティア楽しみですね。

どこの予約サイトも一瞬で埋まってしまって予約できなかったのでふつうに不安です。

 

今回はこちら。

 

カバラン バーカクテルDRY トリプルシェリカスク シングルモルト ハイボール

KAVALAN BAR COCKTAIL DRY TRIPLE SHERRY CASK SINGLE MALT HIGHBALL

製造元:カバラン蒸留所(台湾)

内容量:320ml

アルコール度数:8%

シングルモルト・タイワニーズウイスキー

購入時価格:495円(税込み)

 

 

 

 

名前の長さ…呪文詠唱かな?

 

2024年9月24日からローソンにて先行発売されているハイボール缶です。

ローソン以外では2024年10月1日から順次発売だそうです。

 

「トリプルシェリカスクと言えば…

コレですね。

元ネタのボトルは2021年末ごろに発売されたものです。

 

スペックはオロロソ(辛口)ペドロヒメネス(極甘口)モスカテル(極甘口)の3種のシェリー樽で熟成された原酒のみのヴァッティングということで力の入りようがわかります。

 

カバラハイボール缶といえば、通年販売品で黄色い缶のものも販売されています。

(未レビュー)

あちらも9,500円くらいの「クラシック」を使用しているハイボールなので、10,500円くらいの「トリプルシェリカスクと比較しても同じくらいの価格帯と言えます。

 

2024年12月に山崎ハイボール缶のシェリが発売されるということを意識してかしなくてか、突如として発売されたので特に前情報なく市場に並び始めました。

 

一応資料としていろいろ画像をアップしておきます。

構成は現在の黄色のカバラン缶と同じくウイスキー+炭酸というシンプルスタイル。

 

 

いつものケチケチ計算タイムでいくと、含有ウイスキーだけでも

10500円 ÷ (700ml ÷ (320ml ÷ (40% ÷ 8%)))= 960円

…となり販売価格のおおよそ倍の中身が入っている計算になります。(合ってます?)

 

 

・公式評

なし

 

https://www.lawson.co.jp/lab/tsuushin/art/1491685_4659.html

先行販売元であるローソンのニュースリリースを貼っておきます。

「ボトルで買うと高いし飲み切れないなあ」は突然ぶっ刺してて面白いです。

 

 

・氷なしで飲んでみる

香り:ベリー系、甘酸っぱいような香り。

   追ってレーズンの甘い香り。かなり濃厚。

味 :…ん?かなりドライ。

   甘さ、どこ行っちゃった?

   余韻にウッディさが通り抜けていく。

   一番最後に思い出したかのようにフレッシュめのレーズン。

 

 

・氷ありで飲んでみる

ビールかな?

香り:ウッディさを思わせる果実香。

   それと黒蜜のような甘いオールドシェリー的な香り。

   香り立ちは上々。

味 :さらっと、それでもレーズンのフルーティ感が抜けていく。

   いたってカジュアル。

   炭酸が大方抜けたのか酸っぱさはあまり感じない。

   黒糖っぽい甘さ。

 

 

・缶から直で飲んでみる

香り:カバランっぽい南国フルーツをベースに…

   フルーティなレーズン香。

   黒糖のニュアンスも感じられる。

   いい樽使ってますなぁ…

味 :かなりこってりとしたシェリー感。

   レーズンやいちごを思わせる甘さと酸っぱさ。

   かつキレがよくてべたべたしてない。

   ハイボールとしてシンプルに出来がいい。

 

 

・総評

これでもかとシェリーを楽しめる逸品。

 

古き良きオールドシェリーのニュアンスが随所にあり、ノスタルジックな気分になる。

わざとらしくなく自然に3つのシェリカスク同士が馴染んでいて、濃密な甘さや酸っぱさ、温度が上がるにつれて立ち昇る黒糖然とした香りの良さにつながっている印象。

 

基本的にシェリー系はハイボールにあまり合わないイメージがあるものの、炭酸による酸味の影響をモスカテルシェリー系の甘酸っぱさがうまく乗りこなしているイメージ。

 

おすすめは缶からダイレクトに、こちらは味が立つイメージ。

香りを楽しみたいなら氷を入れたグラスで、黒糖の感じが非常に心地よい。

 

 

・所感

近代スコッチではあんまり出会えないタイプ。

 

どんな樽つかってるんでしょうね??

オールドスコッチはあまり飲んだことが無いのですけれど、例えばサントリーローヤルプレミアム12年だとか、15年のニュアンスを強く感じましわねぇ。

ほかは岩井シェリとか…

 

とにかく、それだけでなくベリー系の甘酸っぱさやレーズンのフルーティさ、脇を固めるほのかなビター感などが一体となっていてフルボトルを死蔵していた自分を恨みましてよ。

これだけ良い樽を使っているのなら、ソリストシリーズが評価されているのも納得いきますわね。(値段は手が届きづらいですけれど…)

 

 

・次回

まだ

 

・前回

asgsn.hatenablog.com

 

【レビュー】#191『グレンモーレンジィ オリジナル 12年』はまさかの2年プラスで崩れない甘さを蓄えた新・オリジナル。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

最近雑談記事が無い気がするのでそのうちやりたいと思っています。

自分のことながらげんなりするほど話したいことがないですけれどね!!!!

 

今回はこちら。

 

グレンモーレンジィ オリジナル 12年

GLENMORANGIE  THE ORIGINAL

AGED 12 YEARS

蒸留所名:グレンモーレンジィ蒸留所(ハイランド)

内容量:700ml

アルコール度数:40%

シングルモルト・スコッチウイスキー

購入時価格:4,800円(税込み)

 

 

 

 

まさかの2年増してのリニューアル。

 

2024年8月24日から日本国内で販売が開始になりました。

10年であるオリジナルを基本形とし、そこからさまざまな樽での後熟を施した探求心全開なシリーズが特徴のグレンモーレンジィですが、ついにオリジナルが自分自身を探求心の対象としてしまったようです。

 

昨今どこのメーカーも抱える原酒不足の現状から、やむなく熟成年数を削ったりノンエイジでのリリースがちょこちょことみられるようになりましたがその時代に逆行するような10年→12年へのリニューアルはいい意味でグレンモーレンジィらしさを感じます。

 

2022年にパッケージ及びボトルとラベルデザインを大きく変更してからもなんだかずっと見慣れない気分を抱いてきた新ボトルですが、ようやく慣れてきたかなぁ…?というところで旧オリジナルである10年が終売となり順次12年に入れ替わります。

 

12の文字以外は大した変更はないように見えますが、なんだかんだで10年が無くなるのは寂しさを感じたり感じなかったりしますね。

 

12 YEARS AGED IN BOURBON CASKS

The Original is whwre all our whisky-making adventures begin. Known for its mellow tones and delicacy of flavour, it is lusciously smooth with notes of creamy vanilla, orange, honey and peach.

DELICIOUS BY DESIGN

We craft our more delicte, fruity spirit in stills as tall as a giraffe, to create more space for taste and aroma. Then we age our whisky in bourbon casks where it absorbs all manner of delectable flavours, for an award-winning kaleidoscope of taste.

バーボン樽熟成12年

ザ・オリジナルは、私たちのウイスキーづくりの冒険の始まりです。芳醇な香りと繊細な味わいで知られ、クリーミーなバニラ、オレンジ、ハチミツ、ピーチの香りが甘美なまでに滑らかです。

デザインによる美味しさ

キリンの背丈ほどもある蒸留器で、よりデリケートでフルーティーなスピリッツを造り上げています。その後、バーボン樽で熟成させ、さまざまな風味を吸収させることで、受賞歴のある万華鏡のような味わいを実現しています。(DeepL)

 

では、旧10年はどうなったのだよと言うとラサンタ12年キンタ・ルバン14年が健在なのを見るに販売対象ではなくなったものの、新オリジナル含め各々の素体としては存在し続けているという形になったのでしょうね。

 

今回2022年のリニューアル後初めてこのタイプのボトルを買ったのですけれど、コルク栓が滅茶苦茶オシャレになっています!!!!!!!!!!!!!

写真じゃ伝わりにくいかもしれませんが、見ての通りトップ部が横から見ると台形になっておりボトルシェイプの美しさに寄与していますね!!!!!!!!!

良い!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

・公式評(グレンモーレンジィ 海外公式サイトより)

Our signature single malt has been reimagined. Now at 12 years old, The Original is as smooth and as luscious as you knew it before but now even more delicious.  It is where all our whisky-making adventures begin and remains at the heart of everything we do. Now letting it age for 12 years in bourbon casks absorbing all manner of delectable flavours. The result is a whisky that welcomes you with a rush of citrus and holds your attention with layers of luscious flavour. At Glenmorangie, we are constantly embarking on new sensory journeys, yet we always come home to Original.

 
Swirling with creamy vanilla and a rush of citrus, layered with honey and peach, this single malt takes The Original’s kaleidoscope of flavours to new heights of deliciousness. The whisky has been met with delight by the critics, who gave it a coveted gold medal at the prestigious World Whiskies Awards 2024.

COLOUR
Bright Gold

AROMA
Citrus and ripening peaches are balanced by vanilla softness.

TASTE
Vanilla emerges, then gives way to a burst of flowery fruitiness.

FINISH
The surprisingly lingering aftertaste, is bursting with almond, coconut, and a touch of maple syrup. Truly delicious!

我々を代表するシングルモルトが生まれ変わった。12年熟成となったザ・オリジナルは、スムースで甘美な味わいは以前と変わらず、さらに美味しくなった。 この原酒は、私たちのウイスキーづくりの冒険の原点であり、私たちのすべての活動の中心にあります。この原酒をバーボン樽で12年間熟成させることで、あらゆる美味な風味が吸収される。その結果、柑橘系の爽やかな香りがお客様をお迎えし、何層にも重なった甘美な風味がお客様を魅了するウイスキーが誕生しました。グレンモーレンジィでは、常に新しい感覚の旅に出かけていますが、いつもオリジナルに帰ってきます。

 
クリーミーなバニラと柑橘類が渦を巻き、ハチミツとピーチが重なり合うこのシングルモルトは、万華鏡のように広がるオリジナルの風味を、新たなおいしさの高みへと導いてくれる。このウイスキーは、権威あるワールド・ウイスキー・アワード2024で金賞を受賞し、批評家たちに喜ばれている。

カラー
ブライトゴールド

香り
柑橘類と熟した桃の香りが、バニラの柔らかさとバランスよく調和している。

味わい
バニラが現れ、花のような果実味がはじける。

フィニッシュ
アーモンド、ココナッツ、メイプルシロップがはじける。本当においしい!(DeepL)

https://www.glenmorangie.com/products/the-original-12-years-old

 

全然関係ないですが、海外公式ではネクター・ドール」の後継の「ザ・ネクター16年」がすでにラインナップに加わっていますね。

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :やや深いゴールド

香り:芳醇なバニラ香。

   甘さにマスクされがちな柑橘香も。

   遠くに牧草感、全体的に強化された甘い香りが軸。

味 :はちみつ、バニラ、柑橘。

   さらにビターや干し草っぽさが流れるように過ぎて行く。

   厚みはあるものの、キャラクターは10年とさほど変わりはない?

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:ねっとりとしたはちみつ感。

   濃いバニラ感。奥には爽やかな柑橘香も見える。

味 :リアルなはちみつ感。

   ややビターに振れるも甘さと均衡していてちょうどいいバランス。

   ここは10年とは違う点に見える。

   余韻に柑橘の香りがふわりと香るのもお上品。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:まだしっかり甘い。

  それでいてシャープさがある。

  嫌味が全くなく、柑橘もわざとらしくない。

  これはこれでというバランス感。

 

 

・総評

2年の重みを感じる。

 

追加2年の熟成でこんなにバーボン樽感出る??というくらい10年と甘みが違う。

個人的にはドライでシャープな10年も好きだったけれど、この12年なら今後のスタンダードを引っ張っていくものとして心から応援したくなる。

 

大きく10年から乖離しているわけでもなく、もちろん劣化しているでもないので拒否感なく受け入れられる新ボトルだと思った。

 

特にロックでもしっかりと飲みごたえのある複雑さを備えるようになったのでそういう点でロックをおすすめしたい。

 

 

・所感

とはいえ10年も他にないキャラクターだったので復活希望です。

 

ドライで飲み飽きない、という面で非常に好きなシングルモルトだしそもそもウイスキーにのめりこむきっかけとなったボトルがグレンモーレンジィ旧10年グレンリベット旧12年だったので、後継はあるにしろ存在自体が無くなってしまうのは寂しい気がしましてよ。

 

新12年に話を戻しますと、やはり甘さが際立つような印象でハイボールまで加水してもしっかりと甘さを感じられるようになったのは大きな差別化点。

ハイランドモルトのお手本ともいえるキャラクターの旧10年と比較すると牧草の感じなどがややマスクされているのでザ・ハイランドのような気風は薄まった印象を受けますわね。

 

気軽に飲みたい旧10年よりリッチな特別感を味わえる新12年という感じでちょっと段差を感じますけれど、グレンモーレンジィとしての軸は見失わずに「オリジナル」としての格を保つどころかより強固にしているので、安心しました。(誰?)

 

 

・次回

まだ

 

・前回

asgsn.hatenablog.com