こんにちは。もう一度、こんにちは。
本日はこちらでございます。
SAB. SUNSET RED(サブ サンセットレッド)
SUB. SUNSET RED
製造元:若鶴酒造株式会社(三郎丸蒸留所)
内容量:200ml
アルコール度数:46%
ブレンデッド・ジャパニーズウイスキー
(ジャパンメイドウイスキー)
購入時価格:1,250円(税込)くらい
最廉価の赤、夕焼けの赤。
初出は2024年12月12日。
といっても全くの新商品という訳でもなく、ブランド統合のようなかたちで登場した「SAB.」は「サンシャインウイスキー」と「十年明」シリーズそれぞれの後継品としての立ち位置です。
「サンシャインウイスキー」は日本酒瓶に入った風貌が特徴的な、1953年発売というロングセラー商品でした。(2024年1月終売)
2017年4月に「サンシャインウイスキー プレミアム」という上位商品が発売され、2025年1月をもってメーカー終売となりブランドが消滅することになりました。
今回紹介する「SAB. SUNSET RED」は「サンシャインウイスキー プレミアム」の後継品にあたるボトルであり、外箱には夕焼けで真っ赤に染まった空が描かれています。
中身丸々そのまま受け継いだのかと言うとそうでもなさそうで、分かりやすい点でいくとアルコール度数が40%→46%へと引き上げられています。
廉価帯らしく「まろやかでスモーキー」という説明文です。
原料原産地名表示を見る限り、
・モルト原酒がグレーン原酒の比率を上回っている
・英国製造のモルト原酒が国内製造のモルト原酒の比率を上回っている
・あとは英国製造のグレーン…?
という感じで、特に一番上がひときわ目を惹く贅沢な仕様ですね。
といっても「レッド」と聞くと身構え半分、楽しみ半分な気持ちです。
メタルスクリューです。
フルボトルはコルク栓らしいです。
・公式評(三郎丸蒸留所公式サイトより)
砺波の散居村、山々の間に沈んでいく夕日。
見渡す限りの水田に映り込み、赤に染まっていく美しい風景をイメージ。
香り:潮気、落ち着いたウッディさ、オレンジ、灰、ほのかなワックス、キャラメル、全体を包み込むスモーキーさ。
味:滑らかで、ふくよかで丸みのある甘み、キャラメル、スモーク、赤いリンゴ。ブレンデッドとしてはボディが十分にあり、飲み応えがある。後味はウッディさと丸みのある甘みが続く。
https://www.wakatsuru.co.jp/saburomaru/sab/sab-sunset-red/
砺波の散居村は「となみのさんきょそん」と読みます。
砺波平野に広がる散居村…民家が点在する集落は、日本三大散居村に数えられその中でも最大規模だと言われています。
・ストレートで飲んでみる
色 :白んだ薄いゴールド
香り:短熟の乳酸菌感…ニューポッティ感が強い。
ほのかにスモーキー…で、人工的なシロップ感。
はちみつだとか、柑橘系のフルーティさもなんとなく。
アルコール刺激は強めな感じ。
味 :短熟ゆえやんちゃ盛り!!!!!!
甘いシロップ、かすかなスモーキーさ。
仄かな潮感、余韻はどっしり渋め。
香りほどはアルコール刺激は強くないかも。
・ロックで飲んでみる
香り:やっぱり乳酸菌感。
ちょっと潮感が増してる?かも?
相変わらずシロップのようなさらりとした甘い香り。
スモーキーさは…かくれんぼ中。
味 :乳酸菌感!シロップ感!
酸味と潮感!
余韻はほんのりとビター!
…以上! なんとなくスモーキーさもある、かなぁ…?
・ハイボールで飲んでみる
味:ヤングアイラ感がようやく出てくる。
スモーキーさがはっきりと感じられだし個性がわかりやすい。
紙っぽく喉の奥が渋いピート感はラガ…っぽい。
ほんのり甘く、ほんのり柑橘、それなりスモーキー。
・総評
廉価でヤングアイラなスモーキーさを感じたいならあり。
全体的に短熟特有の乳酸菌感が付きまとう一本。値段なり…
と、言ってもフルボトルにて3,000円↑するのでちょっとなんとも…。
けれどハイボールではラガ…の8年を思わせるような、もっと言うとアイラストー…的な味わいがあるので炭酸でかなり世界が広がる。
ニューポッティな軽いシロップめいた甘さやほのかな柑橘、それらを覆うスモーキーさが独特の世界観を醸し出している。
なのでおすすめはハイボール。
短熟感をヤングアイラ感として捉えられるようになり、またスモーキーさも強調されるのでネガティブなもろもろが見えづらくなる。
・総評
ピーテッドは若いからこそなところもありますからね。
モルト比率が高いゆえの爆発力も感じられ、運用次第で輝かせられる…そんなボトルですわね。
運用次第、といえどほぼハイボール専用と言っておいたほうがよい…?かもしれませんけれど…
じつは発売当初からずっと興味を持って眺めていたのですけれど、半年以上遅れた登場になってしまいました。
な、ところに最近?「SAB. NIGHT BLACK」のほうでもベビーボトルが登場していたので即買いしました。
これ、発売当初はなかったですよね…?
今回見返してみるとえらく淡泊なテイスティングレビューな気がしないでもないですけれど、あれなんですよね、「RED」の一族みをひしひしと感じて手が震えていました(比喩)。
スモーキーさで楽しめるぶんこちらのほうが全然上手(うわて)ではあるのですけれど、短熟っぽさからくるあの独特の…深淵の眼(まなこ)がこちらをジッ…と見つめている感覚が…
あれ、夏のホラー回でしたっけ…?
・次回
・前回