こんにちは。もう一度、こんにちは。
あつい…
散歩していたら日差しがつよくて…溶け…
今回はこちら。
竹鶴 ピュアモルト
TAKETSURU PURE MALT
JAPANESE WHISKY
製造元:ニッカウヰスキー株式会社
内容量:700ml
アルコール度数:43%
購入時価格:7,700円(税込み)
日本が誇る至高のピュアモルト。
「竹鶴」については「竹鶴17年」の記事にてそれなりに解説をしました…が、現行品のこちらでもやります。
初出は2000年。
2000年:竹鶴12年発売
2001年:竹鶴17年、竹鶴21年発売
2011年:竹鶴12年、17年、21年ラベル変更
2013年:竹鶴NA発売
2014年:竹鶴12年終売
2015年:ニッカ銘柄大幅終売
2020年:竹鶴17年、竹鶴21年終売、竹鶴NAリニューアル再発売
…という流れでかつては年数ものに溢れ、なおかつかなり安価で入手できたという今では信じられない神話の時代のような話だったそうです。
ちなみに「竹鶴」と名付けられてはいますけれど、竹鶴政孝氏の没後に発売されたものなので製造には関わっていません。
2015年の終売騒動については「竹鶴の供給に注力する」という名目にてニッカウヰスキー32銘柄の終売に踏み切ったとされています。
結果はご存じの通り…それでも原酒供給が追い付かずに年数ものはひとつ残らず消滅します。
2020年のリニューアルに際して「ジャパニーズウイスキーの定義に合致する商品」として明示されるようになりました。
それとほぼ同タイミングにて、ニッカが保有する「余市」「宮城峡」「ベン・ネヴィス」の3蒸留所の原酒をヴァッティングしたという「ジャパニーズウイスキーの定義」うんぬんのしがらみを逆手に取ったようなマーケティングとともに「ニッカ セッション」が登場しています。
セッションは本当に良いウイスキーです。ジャパニーズウイスキーとかに執着せずに飲んでみてほしいです。なにより希少なジャンルのブレンデッドモルトです。モルト原酒だけであの値段ですよ??おかしくないですか???青いボトルも他にない個性ですし、ニッカらしい力強いようで繊細でやさしいような味わいが唯一無二です。余市とか宮城峡が大幅に値上げする中でほとんど値上げしていないのもいいですね。バレないでほしいですけれど終売になったら困るのでほどほどにバレてほしいです、って100万回くらい言ってるねこれ。
キーモルトは「余市のシェリー樽原酒」と「宮城峡のシェリー樽原酒」、それと「宮城峡のリメード樽原酒」らしいです。
リメード樽とは樽の鏡板(ふた、丸いところ)を新しいものに変えた古樽のことです。
あと地味なところでは余市、宮城峡とは違ってアルコール度数は43%。
セッションと同じですね。
余市、宮城峡とは違い黒いプラスクリューです。
・公式評(ニッカウヰスキー公式「竹鶴」ブランドサイトより)
ブレンダーが長年にわたり蓄積してきた知識と経験によって、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所のモルトの風味を存分に引き出し、まとめあげました。キーモルトとなるのは、シェリー樽熟成の余市モルトと宮城峡モルト、リメード樽熟成の宮城峡モルトです。なめらかで艶やかな口当たり、華やかでフルーティーな香り。重厚なモルトの甘みとコク、やわらかく続く余韻。多様な香りや味わいが共存した、他に類を見ない調和を堪能ください。
香り
りんごや杏のようなフレッシュで甘酸っぱい果実香、トーストやバニラを思わせる甘くやわらかな樽香。味わい
バナナやネーブルオレンジのようなフルーティーさ、軽快でありながらしっかりとしたモルトの厚みやピートのコクが感じられる味わい。余韻
ビターチョコのような甘くほろ苦い余韻が、穏やかな樽香やピート香を伴い心地よく続く。
https://www.nikka.com/brands/taketsuru/
あれ・・・公式サイトが更新されている…?
・ストレートで飲んでみる
色 :眩しく輝くゴールド
香り:くぐもったようなスモーキー感、柑橘系の香り。
周囲には華やかなリンゴやレーズンっぽい果実感。
バニラやウッディさも感じられる。
余市と宮城峡が混ざっていると一目(一嗅ぎ?)でわかる構成。
う、美しい…
味 :一瞬の浮遊感。
そこから波のように味覚が押しよせる。
ジェットコースターに似ている。(?)
味わいに関してはウッディ、モルティ、ビターと並ぶ。
かなり硬派な味のラインナップ。
そこから余市由来の力強いピーティさや品の良いフルーティさも追いかけてくる。
贅沢に贅を尽くしている。
・ロックで飲んでみる
香り:品よくまとまる。かなり優しい。
モルティで、柑橘。香ばしさもほどほどに。
スモークは奥のほうに引っ込む。
りんごっぽさも健在。
味 :カカオのような香ばしさ。
ビターさもそこそこに。
はちみつを思わせる甘さも出現する。
ストレートと比べてスモーキーさは控えめ。
単純に飲みやすさが上がり、美味しい!
・ハイボールで飲んでみる
味:ドライめにまとまったニッカ味。
余市にも宮城峡にも傾いていないまさに中間点。
軽すぎず、重すぎず…
りんごや柑橘のフルーティさや甘さ、
モルティさにフォーカスされた絶妙なハイボール。
・総評
これぞ「ピュアモルト」。
ハーモニーというのを正しく体現していて、余市と宮城峡、どちらが突出するでもなくしっかりと調和している。
ただ、双方の個性もきちんと現れていてある意味ニッカのジャパニーズモルトのいいとこどりと言える存在。
使用原酒からしてややフルーティさに振れたような構成なのかな?と感じた。
気軽に手に入ればぜひ家飲みのローテーションに加えたく…
それはいつの日になるやら…
おすすめはロック。
飲みやすさが増したストレートのような感じで、アルコール刺激を抑えつつ綺麗に纏まった味わいになる。
スモーキーさが出ているストレートもアリだし、ハイボールでもドライで甘くておいしい。
結局どう飲んでも美味しいのであった。
・所感
公式いわく、2025年4月にラベルのリニューアルを行っているそうです。
左:旧ラベル 右:新ラベル
違いとしては「PURE MALT JAPANESE WHISKY」になっているところが大きいですわね。
あとは全体的に文字が大きくなっています…?
ただでさえ手に入りにくいとされている「竹鶴」がリニューアルしても…ちょっとすぐには違いを確認しづらいところがありますわね…
中身については変更してるのでしょうか?してないでほしいですわね。
おまけのおまけで、こちらが2013~2020年まで流通していた旧竹鶴です。
こちらはジャパニーズウイスキーの定義がどうのこうのと騒がれる前の商品なので、セッションとおなじく余市+宮城峡+ベン・ネヴィスの構成だと言われています。
古酒を買いあさっていたころに買ったものを1本持っているため、いつかのタイミングで飲めたらなぁと画策しております。
・次回
・前回