なもなきアクアリウム

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【レビュー】#171『ティーチャーズ ハイランドクリーム』の価格の安さはその完成度に対してバグりすぎている。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

ウイスキーを飲み始めた直後に買ったものなどは、レビューや写真に収めることなく飲みつくしてしまっているのでブログ用に再購入して飲みなおす機会が増えてきました。

美味しいとわかっていながらも、知識が付いた後で飲んでみるとまた違った発見ができてたのしいですね。

 

今回はそんなボトルの一つ、晩酌用に最推しであるこちら。

 

ティーチャーズ ハイランドクリーム

TEACHER’S HIGHLAND CREAM

製造元:ウィリアム・ティーチャー&サンズ社

内容量:700ml

アルコール度数:40%

ブレンデッド・スコッチウイスキー

購入時価格:1,100円(税込み)

 

 

 

 

存在がバグってるスコッチ。

 

はじまりは1860年

創業者のウィリアム・ティーチャーはなんと12歳(1823年)の時点でウイスキー造りを志していたそうです。

 

自らのドラム・ショップ(いわゆるショットバー)を営みながらブレンデッドの試作を繰り返し、1860年からモルト+グレーンのブレンドが許されるようになってからは自店で提供したりするなどしてハイランドクリームへ至るレシピを生み出しました。

ただ、いつ頃レシピが完成したかは調べた限り明確でなく、1876年にウィリアム・ティーチャーが死去したのちの1884年にその息子たちが「ティーチャーズ ハイランドクリーム」として商標登録をしています。

 

キーモルトアードモアグレンドロナック

特にアードモアはティーチャーズのために設立された自社蒸溜所であり、特徴的な香ばしい軽やかな内陸系ピートはティーチャーズの代名詞になっています。

 

また、1976年にアライド・ドメク社の傘下に入り、現在はサントリーグローバルスピリッツ社(前:ビームサントリー社)がアードモア蒸溜所とともにそのブランドを所有しています。

 

こんなうんちくは全世界で10000000000回くらい言われている定番ネタだとは思いますが、商品名の「ハイランドクリーム」は「ハイランドの乳脂」という意味ではなく「ハイランドの清華」という意味だそうです。

また、一般的なブレンデッドウイスキーモルト比率が30%ほどであるのに対し、ティーチャーズはモルト比率がなんと45%もあるというところが大きな特徴です。

 

話が長くなりましたがふつうにスクリューキャップです。

 

 

・公式評(サントリー公式サイトより)

ハイランドモルトであるアードモアモルトをキーに、多数のモルトウイスキーを使用。こだわり抜いたモルトウイスキーブレンド比率を高めることにより、独特のさわやかなスモーキーフレーバーを持ち合わせたウイスキー。グレーンウイスキーは原料がトウモロコシのもの2タイプ、そして小麦1タイプの3種をブレンドに使用している。160年以上、ブレンドの技を伝承しつづけ、その香味づくりはブレンデッドスコッチの王道と呼べるものである。

色:美しい黄金の輝き
香り:スモーキー・熟したリンゴ・洋梨
味わい:甘い穀物様のコクとシルクのような優しい風味
余韻:豊かな風味の爽やかな余韻を残しゆっくりと去りゆく

https://www.suntory.co.jp/whisky/teachers/product/

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :すこし赤みを帯びた明るいゴールド

香り:ほんのりとスモーキー。

   シェリー樽由来のフルーティ、とほんのり金属感。

   アルコールアタックは無く本当に穏やか。

味 :内陸系ピートの香ばしく草土っぽさが嫌味なく広がる。

   全体邸になめらかでアルコール刺激も少なく飲みやすい。

   これ本当に安ブレンデッド?…

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:甘いバニラ感。

   ほんの少しの金属っぽいフルーティなシェリー香。

   完成度高すぎてミドルレンジと遜色ないほど。

味 :やはりフルーティ、そして樽から来る渋みが飲みごたえを支える。

   スモークさはほんの少しだけ感じる。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:やっぱこれだね。

  この、嫌味のないスモーキーシェリー感溢れるフルーティー

  美味しくないわけがない。

  味が押しつけがましくないので食中酒でも良い。

 

 

・総評

この完成度でなんでその価格で売れるの?というバグったウイスキー

 

モルト比率の高さかしっかりとしたコク、それぞれのモルト原酒由来のキャラクターが感じ取りやすい。

アードモアのスモーキーさが心地よく、スモーキーだのピートだのに忌避感を持っている初心者のひとにも違和感なく受け入れられる味、だと、思う。

 

ストレートでも十分飲め、ハイボールでは安定の力を発揮。

だからといってロックでも隙が無いとか完璧超人すぎるね…

 

 

・所感

生活が困窮したらこれだけ飲んで生きていきますわね…

 

・・・というジョークはさておき、晩酌用のウイスキーとしてはこの上ないスペック、それでいてどこででも買える、という序盤で手に入って終盤まで使える装備のようなウイスキーであることは間違いないですわね。

 

じつは、アードモアレガシーは未飲なのでアードモア自体の味わいがどんなものなのか?というのはティーチャーズマイナスグレンドロナックという引き算でなんとなくくらいしか想像できていません。

 

ちなみに、今回は酒のやまやで購入したのですがよりどり2本で2,200円(税込)のウイスキーの一角であり実質1,100円で買える異次元のコスパウイスキーとなります。

ウィリアム・ティーチャーの理念は令和の世でも生き続けているということですね。

 

 

・次回

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