なもなきアクアリウム

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【レビュー】#166『インチマリン12年』は初心者にもやさしい、果汁感が心地良い優等生。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

4月があっという間に過ぎ、5月直前です。

というか今年に入ってもう4か月経ったのかと驚きを隠せません。

 

今回は記事化が12か月も滞ってたシリーズ第一弾のこちら。

 

インチマリン 12年

ROCH LOMOND

INCHMURRIN AGED 12 YEARS

蒸溜所:ロッホローモンド蒸溜所(ハイランド)

内容量:700ml

アルコール度数:46%

シングルモルト・スコッチウイスキー

購入時価格:わすれた(量り売り)

 

 

 

 

フルーティタイプのロッホローモンド。

 

ロッホローモンドとしてのはじまりは1966年。

ローランド地方の閉鎖蒸溜所であるリトルミルの第2蒸溜所として誕生したらしいです。

ただ、前身を遡れば1814年に誕生したとの情報もあります。

 

ロッホローモンドといえば必ずと言っていいほど出てくる特徴が「ローモンド型スチル」(写真右側)による蒸溜で、その欲張りセットとも言える機能で多彩な原酒の作り分けが可能となっています。

 

https://www.lochlomondwhiskies.com/pages/distillery

 

そもそも単式蒸留器(ポットスチル)には様々な形があり、蒸気となったアルコールの還流率がスチルの形によって変わることで蒸溜後の原酒に変化が現れます。

ざっくりした説明ですが、ローモンド型スチルは上記の蒸気の還流率をスチル内でいじれる様にしたもので1基で何役もこなせるという驚きの発明品です。

 

ほか、上の画像にもこっそり写っている従来型のスワンネックのポットスチルも備えていたり、連続式蒸留器も所有しグレーンウイスキーも製造することができたり、宮城峡蒸溜所にも存在するカフェスチルも所有していたり、スペックとしてはとんでもなく大規模な設備を備えています。

 

という訳で今回久々の量り売りです。

ラベルにロッホローモンドと書かれていますがロッホローモンド(インチマリン)12の省略形だと思います。

インチモーンとかと一緒に買っていたら訳が分からなくなってたと思う

 

今回のインチマリン12年はその中でもさっきのローモンド型スチルで蒸溜された原酒のみが使用されていて、非常にフルーティな仕上がりとなっているそうです。

ちなみに、ちょっと前まではインチマリン単独名のブランドとして販売されていたような気がします。

 

 

・公式評(ロッホローモンド蒸溜所 海外公式サイトより)

A celebration of Loch Lomond's orchard fruit character, Inchmurrin 12 year old Single Malt whisky is brought together by our Master Blender, Michael Henry, using spirit  from our remarkable Straight Neck stills and aged in selected American Oak casks for a sweeter, mellow taste.

Inchmurrin 12 year old shows off the fruit and sweet elements of our distillery's signature style with delightful notes of peach, apricot, toffee and vanilla on the finish.


NOSE
Distinctively fruity with pear drops and toffee sweetness. Light notes of freshly cut hay in summer sun.

TASTE
Seville orange citrus notes build in intensity before mellowing into peach and apricot. The fruit character gives way to creamy fudge and vanilla.

FINISH
Medium in length with peppery finish.

ロッホ・ローモンドの果樹園の果実の特徴を讃えたインチマリン12年シングルモルトウイスキーは、マスターブレンダーのマイケル・ヘンリーによって、当蒸留所の傑出したストレートネックスティルのスピリッツを使用し、厳選されたアメリカンオーク樽で熟成させることで、より甘くまろやかな味わいに仕上げられています。

モモ、アプリコット、トフィー、バニラの心地よい香りがフィニッシュに広がり、当蒸留所の特徴的なスタイルである果実味と甘美な要素が表現されています。


香り
洋ナシのしずくとトフィーの甘さが特徴的なフルーティーな香り。夏の太陽に照らされた刈りたての干し草の軽い香り。

味わい
セヴィルオレンジの柑橘系の香りが強さを増し、やがてピーチとアプリコットへと変化する。果実味はクリーミーなファッジとバニラへと変化する。

フィニッシュ
胡椒のようなフィニッシュ。  (DeepL)

https://www.lochlomondwhiskies.com/products/inchmurrin-12-year-old-single-malt-whisky

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :鮮やかな琥珀

香り:ほのかな果実感…いや、結構ある果実感。

   なんだろう?マスカットの皮?甘め。

   桃のような香りも確かに感じる。

味 :優しく舌にまとわりつくシルクのような果実の甘さ。

   ハイランドモルトっぽい干し草感も一瞬出てくる。

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:マスカットや洋梨の果実っぽさが前面に出てくる。

   果物そのものというより、果汁の香り。

味 :如実に味わいが濃くなる。不思議。

   と、同時に余韻のビターさも増して飲みごたえもよい。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:美味しい。癖が無く純粋に美味しい。

  余韻に特有の爽やかでいてちょっと濃いフルーティさが抜けていく。

  わかりやすくいい感じ。

 

 

・総評

優等生すぎて逆にもっとはっちゃけて良いよ…?と心配になるほど”出来”るウイスキー

 

ロッホローモンドのほうが殿堂入りするまで受賞し続けていたのはそういうところがあるのかもしれない。

とはいえ真っ当に美味しいし、これが本当にウイスキーなのか…?というくらい癖もなく万人に安心しておすすめできるハイスペックさがある。

 

総評でディスるなという感じだけれど、美味しいは美味しいんだけど一回飲んだらそれで満足しちゃうタイプの若干勿体ないやつ。

 

おすすめはロック。

果実味が濃密で飲みやすいし、余韻のビターさがバランスを利かせていてこれまた優等生な一面が見える。

 

 

・所感

次に来る(もう来てるかもしれない)、初心者向けシングルモルトはコレなような気がします。

 

とはいえちょっと前の売価は4,000円くらいだったものの現在は微妙に値上がりして5,000円近く、ましてや正規販売元のリカマンは売価6,050円(税込み)です。

 

グレングラントアルボラリスが値上げした今、初心者入門用のシングルモルトと言えば…やはりグレンリベット12年とかグレンフィディック12年とかに回帰してしまうんですかねぇ…などと考えてしまいます。

価格順で見てたらバスカーのシングルモルトがアルボラリスの次点くらいに上がりそうで笑いましたわね。

 

 

 

で、肝心のロッホローモンドは未飲です。

なんなんですの?このブログ…

 

 

・次回

まだ

 

・前回

asgsn.hatenablog.com