なもなきアクアリウム

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【”天啓の”1本を探そう】初心者にオススメなウイスキーを考える。

皆さんは思い出のお酒とかってありますか?

 

自分はマッサンブームが起こった後の2016年頃くらいからウイスキーを飲み始めたのでジャパニーズのエイジ物がまだ安く、たくさんあった頃のことはまぁ全く知りません。ちょっとおしゃれな飲食店で知ったかぶって「ふ~ん竹鶴ねぇ…」とか言いながらハイボールをがぶ飲みしてた記憶がある…

 

はじまりはただ漠然と、いろんなお酒を飲んでみたいという思いからでした。

当時は今とは違う仕事をしていて、正直ブラック企業一歩手前で多忙を極めていました。だから週に1回訪れる休日前の夜がとても貴重で、晩酌を愉しいものにしたかったんでしょう。ビールも日本酒も飲み飽きた、焼酎はくさいから苦手、ワインもそこそこ飲んでみた。次は・・・

という手の出し方がウイスキーとの出会いでした。

 

・”合わなかった”1本

一番初めに当時よくお話をしていたTwitterのフォロワーにおススメのウイスキーを尋ねてみました。返ってきたおススメがバランタイン ファイネスト」

 

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正直これは最悪でした。(当時の感想)

12年とか7年とかを飲んでみた今でもファイネストは敬遠して一切飲んでいません。いつかリベンジできるといいですが…

そもそもウイスキーアクワイアード・テイスト」(後天的味覚)という、経験を重ねるうちに好きになるものと言われています。いま飲んだら好意的に取れるような気がしないでもありません。

結局何が最悪だったのかは覚えてないですが、とにかくこの1本で一時的にウイスキーが嫌いになってしまいました。良くも悪くもこれが思い出のウイスキーのうちの1本です。ちなみに薦めてくれたフォロワーのことは恨んでいません。交流はなくなりましたが…

 

 

・”天啓の”1本

それから少し時間を置いて、どういう縁か「ザ・グレンリベット12年」グレンモーレンジ10年」を購入し、グレンリベットのクオリティの高さに感動し本格的にウイスキーを飲み始めます。補足するまでもないですがグレンモーレンジも美味しかったですよ。

 

 

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当時は今でいう旧ラベルのグレンリベットだったので緑のボトルでした。今は透明ボトルですね。中身も変わってるとか…

これがウイスキー観を覆してくれた、まさに「天啓」の1本です。

 

ウイスキー入門がスペイサイドモルトの人って多いんでしょうか?ウイスキーの印象を良いものにするにはうってつけなので自分もスペイサイドモルトかハイランドモルトを薦めたいと思っていますが…

 

 

 ・初心者にはブレンデッド?

シングルモルトと比べればブレンデッドのほうが一般的に飲みやすいとされているし、価格もシングルモルトに比べれば安価なラインナップがそろっているので選択肢として大いにアリでしょう。

アイラのネガキャンではないですが、アイラモルトをキーモルトに使用しているブレンデッドは薦めないほうがいいと思う。後天的味覚を養う前に嫌いになっちゃあおしめえだからです。

そういう面では

バランタイン ファイネスト」(キーモルトアードベッグ

「ジョニ赤」(キーモルトにカリラ)

「ホワイトホース」(キーモルトラガヴーリン

 

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この辺は地雷かもしれません。これらはいろんなところで売っているゆえに手を出しがちなんですがね…安いし…

 

そもそも、ビール初心者にクッソ苦いIPAを飲ませたり、焼酎初心者にクッソ臭い芋焼酎を飲ませたりするかぁ!?ってところです。・・・そりゃあ本人の意向もあるだろうけど最初はやさしめなものから慣らしていくものです。

 

通販というクッションを置いてでも

「ホワイト&マッカイ」(アルコール刺激がほとんどない、甘く華やかで飲み方を選ばないオールラウンダー)

「フェイマスグラウス ファイネスト」(加水の伸びがよく、ハイボールでの甘いレーズン香はこの価格帯では随一)

カティサーク」(ライトな口当たりで、柑橘系のような爽やかな風味)

のような華やかで甘さのあるものから入っていくのをオススメしたい。このへんは1,000円台で購入できるし。

 

 

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・初心者にはシングルモルト

一般的にシングルモルトはブレンデッドと比べて癖が強いなどと言われていますが、強烈なのは「アイラ・モルト」くらいなのでべつに初心者に対してシングルモルトを薦めてもいいと思います。

むしろ未知のものに対して物怖じせずにお金が出せるなら断然シングルモルトをオススメしたいです。

 

入手性に優れ、なおかつ価格も高すぎない。という面で見るとやはり

「ザ・グレンリベット12年」(バニラやはちみつのような風味を伴い、柔らかく滑らかな味わい)

グレンフィディック12年」(甘くフルーティ、洋ナシやレモンを感じさせる爽やかな風味)

グレンモーレンジ10年」(はちみつやシトラス、フローラルな香りと芳醇な余韻)

あたりが無難なところでしょうか。

 

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・・・余計無難さが増すかもしれませんが

「アラン10年」(フルーティでなめらかな甘み、エレガントなまとまり)

グレンファークラス12年」(軽やかなドライフルーツ感、シェリー樽のフルーティさ)

あたりも比較的安価かつ高品質です。

 

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年数ものであるのでピリっとくるアルコール刺激も少ないし、熟成による味の深み、様々な飲み方に堪え得るポテンシャルも十分にあり、末永く愛せる1本に出逢えることでしょう。

 

 

・結局何がいいの?

すべては自分次第です。

ウイスキーというものは銘柄選びから飲み方まで多種多様なところが面白さでもあるので、それを人に委ねるというのは正直もったいないです。

 

結局投げ出すんかい!って感じですが、正直このバカでかい世界は自分から踏み込んでこそだと思っての結論です。

・・・おすすめならいくらでも出せますが責任は取りたくないのが本音です。

とにかく!人の味覚の好みなんて千差万別なのでそれに合致するものを探し当てるのが楽しみでもあります。初体験は一度きりです。どうか嫌いにならないように手伝うことが我にとって最大限できることです。少しでも参考になれば幸いです。

 

ちなみに!上で触れたバランタインファイネストやらジョニ赤やらホワイトホースが悪いウイスキーってワケじゃないんだからね!!初心者にはちょっとむずかしいかなって思っただけなんだから!!!勘違いしないでよね!!!!