こんにちは。もう一度、こんにちは。
今年は抽選運がすこぶる良いのでもしかしたらと思いましたが…
まぁ響が当たったので贅沢言うなよって話なんですけれどね…
それはそれとして今回はこちら。
オーバン 14年
OBAN 14 YEARS OLD
蒸留所名:オーバン蒸留所(ハイランド)
内容量:100ml
アルコール度数:43%
購入時価格:1,209円(量り売り)
ハイランドとアイランズの境界に存在する蒸溜所。
「オーバン」のはじまりは1794年。
スコットランド最古と言われている蒸溜所は1775年創業の「グレンタレット蒸溜所」なので、そちらに比肩するくらい古参の蒸溜所です。
オーバン自体はハイランド地方西部に位置する港町です。
冒頭で「ハイランドとアイランズの境界に存在する」、と述べたのはその為です。
アイランズというのは場所がバラバラな島々をひとくくりに称しているだけなので実際はハイランドからローランドまで南北に伸びています。
実際ハイランドパーク蒸溜所があるオークニー諸島はハイランドより北に位置する…
ですので厳密には「アイランズのひとつであるマル島(蒸溜所はトバモリー、レダイグ)に限りなく面している」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。
というわけで今回も100mlの量り売りにてテイスティングしていきます。
フルボトルはだいたい6,500円~7,500円前後で販売されています。
UD社から続くディアジオ・クラシックモルトシリーズの一柱で、ハイランドだけ唯一西ハイランドの「オーバン」と北ハイランドの「ダルウィニー」で重複しています。
その意図は、「ディアジオ社はキャンベルタウンの蒸溜所を持っていないのでそこに近く性質も近いオーバンが代わりに据えられている」…と言われています。
樽構成は不明です。リフィルのバーボン樽かもとか言われているらしいです。
年1リリースの「ディスティラリーエディション」ではアモンティリャードフィノシェリー樽で後熟しているそうです。
あとコルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・公式評(オーバン海外公式サイトより)
Flavours of orange peel, smoke, sea salt, and honey distinguish this full-bodied highland malt.
PALATE
Dried fig, spice, and a smoked malt dryness.SCENT
Fresh oranges, lemons, and pears, with a hint of salt and peat.FINISH
Long, smooth, and oaky sweet with a grain of salt.BODY
Full
オレンジピール、スモーク、シーソルト、ハチミツのフレーバーが、このフルボディのハイランドモルトを際立たせています。
味わい
ドライイチジク、スパイス、スモークモルトのドライな味わい。香り
フレッシュなオレンジ、レモン、洋ナシに、塩とピートの香りがほのかに漂う。フィニッシュ
長く、滑らかで、樽のような甘さと塩の粒。ボディー
フルボディ
https://www.obanwhisky.com/whiskies/14-years-old
ディアジオジャパンの公式サイトもあるのですが、毎度の如くびっくりするほど淡泊なサイトなので海外の公式から引っ張ってきました。
・ストレートで飲んでみる
色 :やや深みのあるゴールド
香り:熟成感を感じるモルティな香り。やや柑橘。
それでいて潮。スコッチっぽい。
味 :口に入れる、ひとときの静寂。
ほどなくして麦、樽、潮、柑橘…と要素が洪水となって襲う。
余韻は穏やかで長く残る。心地が良い。
・ロックで飲んでみる
香り:酸味っぽくなる。それとモルティさ。
味 :香りの通り、やや柑橘が主張する。
ストレートほどお上品に佇んでなく、やんちゃ目になる。
樽感もやや大きく出てくる。
・ハイボールで飲んでみる
味:樽からくるビターさが厚みを持たせている、モルティなハイボール…
・総評
やや長めの熟成年数だけあってストレートでは落ち着きがある。
シルクのような口当たりの後に口の中で開いていくさまは一飲の価値あり。
…かと思えばロック~加水以降では口に含んだ時の一瞬の静寂がなくなりふつうにウイスキーっぽくなる。
こういう現象を「やんちゃになる」と称している…
おすすめはストレート。襟を正した紳士のようなハイランドモルト。
ほかも崩れず飲めるもののやはりやんちゃっぽくなり非凡さは薄れるのでイメージを崩したくないならストレートがベストかな・・・
・所感
ピートスモークもほとんど無く、それでいてスコッチの要素をたくさん含んだお上品でエレガントなボトルですわね。
飲みやすいのですが、単純に「飲みやすい」という言葉で表すにはちょっと原稿用紙が足りなくて…なんというかいろんな要素が複合した結果、飲みやすさが生まれているというか…要素が協調しあって「オーバン」として成り立っているのです!!!
あと加水で酸味が強くなる印象ですわね。
それをマイナスと捉えるかプラスと捉えるかは個々人次第ですが、ストレートからのバランスで行くとちょっとその均衡が崩れてしまっている感は否めませんわね。
オフィシャルのフラッグシップで14年というとクライヌリッシュくらいしか思い浮かびませんが、やはり14年という年数自体にもこだわりがあるんでしょうね…そのへんはラガヴーリンにも通じるところがありますわ…
・次回
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