なもなきアクアリウム

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【レビュー】#129『キルホーマン サナイグ』は甘フルーティでいて、潮スモークなハイセンスモルト。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

11月に入ったあたりであちらこちらでクリスマスの宣伝をし始めているのを見て「さすがに気が早すぎないかい…?」などと考えてたものですが気が付いたらもう目の前にクリスマス、年末と迫ってきているのに戦々恐々としています。

 

そういえば去年は1年の総決算企画をやっていたので今年もやらないとなぁ…などと、考えていたり、しています。。。

 

今回はまだ残ってたのか量り売りシリーズ。

 

 

キルホーマン サナイグ

KILChOMAN SANAIG

蒸留所名:キルホーマン蒸留所(アイラ)

内容量:100ml

アルコール度数:46%

シングルモルト・スコッチウイスキー

購入時価格:1,199円(量り売り)

ボトルの画像はこちらから拝借しました。

https://whisk-e.co.jp/products/kichomansanaig/

 

 

 

 

オロロソシェリーのキルホーマン。

 

定番商品である片割れの「マキヤーベイ」は過去にレビューしたのでもし興味があればご覧ください。。。

asgsn.hatenablog.com

 

バーボン樽シェリー樽という構成は双方同じなのですが、メインの原酒とするものの違いで「マキヤーベイ」(バーボン樽メイン)「サナイグ」(オロロソシェリー樽メイン)に分かれます。

バーボン樽メインの「マキヤーベイ」のほうがスタンダード感がありますが、「サナイグも定番商品の双璧として並んでいるのが面白いところですね。

 

というわけで今回も100mlの量り売りにてテイスティングしていきます。

フルボトルの価格はだいたい6、7,000円くらい。

 

ピートレベルを示すフェノール値(ppm)はマキヤーベイと同じく50ppm

ラフロイグ(40~45ppm)アードベッグ(55ppm)の中間です。

 

色的にはかなりこってりとシェリカスクの色が付いている。。。といった感じです。

淡い黄金色をしていたマキヤーベイとはまさしく対照的な印象を受けます。

 

フルボトルはコルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

・公式評(キルホーマン海外公式サイトより)

Named after an inlet on Islay’s rugged Atlantic coast, Sanaig is a vatting of both sherry and bourbon casks. The high proportion of Oloroso sherry influence adding a balance of dried fruits and spices to classic Kilchoman citrus sweetness and peat smoke character.

NOSE
Fragrant heather, raisins, pear and orange peel with waves of stoned fruits, mixed spices and rich peat smoke

PALATE
Over ripe plums, red cherries and hints of citrus give way to rich barbeque peat smoke, toffee, oak and dark chocolate
FINISH
Mouth-coating mixed fruit, caramel, cinnamon and clove with layers of brown sugar, spices, peat smoke and lasting sweetness

アイラ島の荒々しい大西洋岸の入り江にちなんで名付けられたサナイグは、シェリー樽とバーボン樽の両方のヴァッティングです。オロロソシェリーの比率が高く、キルホーマンの伝統的な柑橘系の甘さとピートスモークの特徴にドライフルーツとスパイスのバランスが加わっています。

香り
香ばしいヘザー、レーズン、洋ナシ、オレンジピールに、石を混ぜたようなフルーツ、ミックススパイス、豊かなピートスモークの波。

味わい
熟したプラム、レッドチェリー、シトラスの香りから、ピートスモーク、トフィー、オーク、ダークチョコレートの香りが漂う。

フィニッシュ
ミックスフルーツ、キャラメル、シナモン、クローブ、ブラウンシュガー、スパイス、ピートスモーク、持続する甘みが幾重にも重なり、口の中をコーティングする。

https://www.kilchomandistillery.com/our-whisky/sanaig/

(※海外サイト)

 

で、公式の「CASK INFLUENCE」を見る限り

バーボン樽:シェリー樽で3:7といった感じですね。

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :赤褐色

香り:まずはじめにアルコールアタックがくる。

   ピート香を感じるもののマキヤーベイよりかは控えめで穏やか。

   潮っぽさがある。シェリーっぽさは今のところ感じない、かなぁ?

味 :ルーティで、ピーティ。そのまんまだけどおいしい。

   キルホーマンの主張の穏やかなピート感のおかげで

   フルーティさを妨げず、調和している。

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:ややフルーティさが拾えるようになる?

   ピート香は更に控えめに。

味 :これもアリ。どっちかというとフルーティさが勝ってくる。

   この均衡が面白い。ピートは居るんだけど…裏方に回っている感じ。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:完全にフルーティ優勢。

  花のような香りが抜けていきピートが余韻に回る。素晴らしいですわぁ~ね

 

 

・総評

キルホーマン、すごい。(語彙消失)

 

マキヤーベイのタイトルに「アイラモルト入門に最適かも?」などと書いたけれどこちらも偽りなし。

 

サナイグはさらにとっつきやすく、初心者が苦手に思うピート感をシェリー樽由来のフルーティさで包み、緩和している。

子供が苦手なにんじんを刻んでわかりづらくしてハンバーグに入れてる、みたいな…

 

例えはともかく、アタリです、これは。

潮気もあって単調にも感じないし、フェノール値から感じるほどピートもきつくないです。

 

どう飲んでもおいしいけれど、敢えておすすめするならロック。

ピーティからのフルーティに振れだしたのを感じると楽しい。

 

 

・所感

グレンモーレンジィ・ラサンタがよっぽどトラウマだったのかコテコテのシェリカスクに対してあまり期待値が上がらなかったのでこんなに後回しになってしまったのですが、こんなに美味しいのならもっと早くに飲んでいればよかった。。。

そんな後悔シリーズですわね。

 

ピート+シェリを飲んだことがなかったし絶対食い合わせ悪いだろでしょですわよね…と思っていたのですが、想像以上にいいものでした。

食わず嫌いはよくないですわね。なにごとも。

 

 

マキヤーベイと比べるとちょっと高いのですが、この完成度なら出せますね。6,000円。(並行品)

正規品は7,000円なのでそちらはう~~ん…(ウイスキー飲み特有の繊細なプライス感覚)

 

 

・次回

asgsn.hatenablog.com

 

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