なもなきアクアリウム

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【レビュー】#146『ハイランドクイーン1561 30年』はハイスペックなのにリーズナブル、なんでも器用にこなせるぶっ壊れウイスキー。

こんにちは。もう一度、こんにちは。

 

記事の最後に微妙に告知があります、よろしくね

 

今回はこちら。

 

ハイランドクイーン1561 30年

HIGHLAND QUEEN 1561  AGED 30 YEARS

製造元:メゾン・ミッシェル・ピカール社(現在)

内容量:700ml

アルコール度数:40%

ブレンデッド・スコッチウイスキー

購入時価格:13,350円(税込み)

 

 

 

 

破格の値段の30年モノ。

ハイランドクイーン15万6130年ではないです

 

ハイランドクイーンと言えば、廉価帯でもよく目にするブランドですがシングルモルトの「マジェスティ」プレミアムラインの「1561」も存在しまさにピンキリなラインナップをしています。

 

ブランド創設はマクドナルド&ミュア社(現グレンモーレンジィ社)が1893年に立ち上げたもの。

かつてのマクドナルド&ミュア社はグレンモーレンジグレンマレイの2つの蒸溜所を所有していて、ハイランドクイーンはその蒸溜所たちの原酒を使っていたそうです。

 

見てわかる通り豪華な化粧箱入り。

「1561」というのは生後6日で王位を継ぐことになったスコットランドの女王「メアリー・ステュアート」がフランス皇太子に嫁いだ3年後に皇太子が亡くなり、スコットランドへ帰郷した年です。

文字だけで見ると「なんで?」となりそうですが、「ハイランドクイーンの名の由来がこの帰郷した際に降り立った地がマクドナルド&ミュア社のある町だったから」らしいです。

 

TRADITIONAL CASK MATURATION

HIGHLAND QUEEN was founded and first produced in 1893 by Roderick Macdonald. Once an ecclusive blend has been achieved, the art of the distillers and blenders must be safeguarded down the age to ensure that its identity remains contant forever.
In the first half of the 20th century, the traditional way of producing blended Scotch Whisky was to blend together the grain an  the malt whisky, then to re-cask the whisky into oak barrels for a further period of maturation. This enabled the different eolements of the blend to marry together perfectly. This practicedisappeared many years ago from the industry as it was not economically viable.

HIGHLAND QUEEN has always been renowned for the high quality of its whiskies, reflected in this 30 year old blended. Following the traditions of our ancestors, specially selected malt and grain whiskies have been re-casiked into Sherry casks, a practice widely used in the 20th Century for the final stage of maturation producing this superb blended Scotch Whisky.

"The result we leave with confidence to your judgement."

伝統的な樽熟成

ハイランド・クイーンは、ロデリック・マクドナルドによって1893年に設立され、最初に製造された。一旦エキセントリックなブレンドが達成されると、そのアイデンティティが永遠に保たれるよう、蒸留者とブレンダーの技は年代を経ても守られなければならない。
20世紀前半、ブレンデッド・スコッチ・ウイスキーの伝統的な製造方法は、グレーン・ウイスキーモルトウイスキーブレンドした後、オーク樽に再貯蔵してさらに熟成させるというものだった。こうすることで、ブレンドのさまざまな要素が完璧に調和するのである。この製法は経済的に採算が合わないため、何年も前に業界から姿を消した。

ハイランド・クイーンは常にそのウイスキーの品質の高さで知られており、この30年熟成のブレンデッドにもそれが反映されている。先人たちの伝統に従い、特別に厳選されたモルトウイスキーとグレーンウイスキーを、20世紀に広く用いられた熟成の最終段階であるシェリー樽に再貯蔵し、この素晴らしいブレンデッドスコッチウイスキーを造り出している。

"その結果は、皆様のご判断にお任せします。"  (DeepL)

 

この30年はマクドナルド&ミュア社の創業120周年を記念したボトルらしいのですが、その時期(2013年?)にはすでにブランドは上記のメゾン・ミッシェル・ピカール社に売り渡されていた後(2008年)なので…使用原酒はどうなんでしょう??グレンモーレンジィの長熟モルトが入っているなどとよく聞きますが…

ピカール社はタリバーディン蒸溜所を所有している)

 

スペックは

・1982年蒸溜のモルト

・1978年・1979年蒸溜のグレーン

・両者をブレンドシェリー樽で6ヶ月の追熟

モルト比率75%以上

というなろう系も真っ青のぶっ壊れ性能です。

 

コルク栓です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!けどなんだかチープなんだよなぁ…

 

 

・公式評(ハイランドクイーン海外公式サイトより)

30 YEAR OLD BLEND
COLOUR
Autumn Chestnut.

AROMA
Soft aromas of strawberry ice cream mingle with hints of liquorice and delicate dried spice. The addition of water reveals a glorious combination of tropical fruit laced with dark chocolate and a subtle oaky finish.

FLAVOUR
Initially rich sherry flavours combining with freshly toasted tea cake which on the addition of water releases luscious flavours of chocolate coated toffee and summer fruits.

FINISH
A delicate sweet cinnamon spice tingles on the tongue.


秋の栗のよう

香り
ストロベリーアイスクリームの柔らかなアロマに、甘草と繊細なドライスパイスのニュアンスが混じり合う。水を加えると、トロピカルフルーツとダークチョコレートの見事なコンビネーションが現れ、ほのかな樽香が後味を引き締める。

風味
最初はリッチなシェリーのフレーバーが、トーストしたての紅茶ケーキと混ざり合い、水を加えるとチョコレートでコーティングされたトフィーと夏のフルーツの甘美なフレーバーが現れる。

フィニッシュ
デリケートな甘いシナモンスパイスが舌の上でうずく。(DeepL)

https://www.highlandqueen.com/blended-1561-30yo-scotch-whisky.html

(※海外サイト)

 

「うずく」って表現、いいですね

 

 

・ストレートで飲んでみる

色 :深みのある赤褐色

香り:重厚…というよりはむしろさっぱり系。

   かといって軽い香りではなく深みを感じる。

   じきにバニラ、レーズン、青りんごのニュアンス。

   あと黒糖。アルコールアタックはほぼ感じない。

味 :さらっとしている。

   甘さだったり、フルーティさだったりの要素要素がパッパッと

   浮かんでは消えていく…デトックスウォーターみたいな感じ。

   余韻に樽の渋み。それが結構来る。

   意外とアルコール刺激が強い。

 

 

・ロックで飲んでみる

香り:香りが薄まらない。

   結構べっとりとした黒糖の甘い香りから、バニラっぽさまで残っている。

味 :こっちのほうが飲みやすい。いや美味しいなこれ!

   フルーティでいて、そこはかとなくはちみつのように甘い。

   ウイスキーというのはこうあるものなのだよ、と自然体で示している。

 

 

ハイボールで飲んでみる

味:青りんご感が増して爽快。

  30年をハイボールにして消費するのはいかがなものかとは思うけれど、

  独自の深みがありかなり飲みやすい。

 

 

・総評

人間もかくあれかし。と思ってしまうウイスキー

 

月日が経験を育み、どこででも実力を発揮できるようになった・・・

そんな成熟した人間を彷彿とさせる器用なウイスキー

 

ハイボールのときのように初心者にも優しく接することができる。

だけどもおすすめはロック。

やや軽めな感じを補ってウイスキーの複雑さの面白さを思い出させてくれる味。

 

ハイボールをちょっと残して氷とかほとんど溶けて放置してたのをぐいっと飲んだらめっちゃ青りんごの香りした!青りんごジュースかもしれん!トワイスアップとか水割りが美味しいかもしれん!

 

 

・所感 それと告知

30年って決して短い時間じゃないですわよねえ。

なんでこんなに安いんか謎ですわよねえ。

 

などと思っていたらつい最近の値段はそれなりに高くなっていました。

時折youtuberさんとかが宣伝して品薄に…を繰り返してるのをよく目にします。

余計なことしないでほしいですわね。

 

それは置いといて、実は1561には21年ものも存在します。

こちらは売価8,500円ほど。かつての30年の破格さと比べるのは酷ですがそれでもリーズナブル。

 

たまにはこういう長熟ものをじっくりと飲んでポエムを書いてみるのもいいですわよね。

 

 

 

で、冒頭の告知なんですが、近々ニッカウヰスキー余市蒸溜所へ行きます

北海道に行くのは学生以来ですのでかなり楽しみにしています。

ただ、最近の売店の品揃えが枯渇気味…なんてことを聞いたので行く前から不安に思っています。

欲しいのは「鶴」。なんてったってあのデキャンタ、いいですわよねぇ…

あと今の時期の北海道の服装って何着ていけばいいかわからないですわね。

寒いの苦手なんで厚着しまくって損はない感じ、なんでしょうか…

 

 

 

・次回

asgsn.hatenablog.com

 

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